2026年2月17日~20日までの期間、東京ビッグサイトで、「サービス産業」「フードビジネス」をテーマとする展示会「第54回 国際ホテル・レストラン・ショー」が開催されている。
NECは、同展示会において「NEHOPS+とつながる」をテーマに、ホテル事業者の経営を高度化する戦略パートナーとして、宿泊業を支援するさまざまなソリューションを展示している。
その中でも、ブースの目玉として紹介されていたのが、2026年度にリリース予定のPMS「NEHOPS+」だ。今回、同製品のデモ機の展示会出展は初で、お披露目の舞台となった。本稿では、「NEHOPS+」を詳しく紹介していく。
インバウンド需要などを背景にリニューアル
NECは、1970年代からホテル産業の基幹業務を担う事業を展開、同事業を1990年代から宿泊管理、顧客管理、売上・売掛管理など、ホテル業務の標準化や効率化を支えるホテル基幹業務システムの「NEHOPS」というブランドとして40年以上にわたって提供してきた。
40年の歴史の中で、顧客からの声を受けて、カスタマイズの形をとったアップデートを積み重ねてきたが、「NEHOPS+」では、さまざまな機能を大幅にリニューアルする。
今回のリニューアルの背景には「インバウンド需要などをはじめとする多様な価値観を持つゲストの増加」「ホテル業界の深刻な人手不足」といった、旅行や宿泊を取り巻く変化が影響しており、これらを解決するべく、数年前からリニューアルに向けて動き出したという。
NECは、これらの変化への対応力を高め、新しい競争力をホテルにもたらすものが「最新のデジタル技術やデータ」と捉えているが、高い評価を得てきた日本のホテルの接客・おもてなしに、デジタル技術やデータを駆使してホテル経営の高度化を図ることで、それを超える価値を顧客に提供できるようになると考えているという。
「NEHOPS+」の3つの軸
「NEHOPS+」は、コンセプトである「“つながる"力が、ホテルの未来を育てる。」を実現するために、「つなげやすい」「つかいやすい」「えらびやすい」という3つの軸でシステムのリニューアルを図った。
「つなげやすい」:標準APIで多様なシステムと柔軟に連携
ホテル運営に欠かせない決済、CRM(Customer Relationship Management)、モバイルキー、セルフチェックイン機、PBXなどの他のシステムとスピーディに連携するための標準APIを整備。国際標準「HTNG Express」規格への準拠も視野に入れており、グローバル水準の接続性と拡張性を実現する。
「NEHOPS+」を軸に多様なシステムがつながることで、さらにゲストを理解した高品質なおもてなしが可能となり、ホテルと顧客は、さらに深くつながることができるようになるという。
また、多角的なデータを統合的に確認しながら、迅速に意思決定を行うことができる上、システムごとに行っていたデータ入力業務を自動化できるなど、スタッフの負担が軽減し、従業員満足度の向上によってスタッフとのつながりも強くなる。
「つかいやすい」:誰でも直感的に使いこなせる高い操作性
「NEHOPS+」はオブジェクト指向UIデザイン手法を採用し、画面デザインを全面的に刷新した。
具体的には、目的の情報や機能にすぐアクセスできるようにした上で、ドラッグ&ドロップ、画面分割表示などの直感的な操作性を実現する。これにより、初心者は迷わず操作することが可能になる一方で、熟練者も従来のショートカットキー操作は踏襲されるため、作業効率を維持できるという。
また、英語にも対応し、外国人スタッフなど、多様な人材が働きやすい環境を実現するという特徴を持っている。
「えらびやすい」:場所やデバイスを問わず利用可能
「NEHOPS+」はクラウド化とインターネット接続への対応により、専用線を不要とし、場所を選ばない業務を可能としている。フロントだけでなく、バックオフィス、ロビー、客室、廊下、さらには自宅や出張先から、PCだけでなくタブレットやスマートフォンを通じてシステムにアクセスできる。
現場では、清掃スタッフがその場でルームステータスを更新したり、ロビーでのシッティングチェックインを実施したりと、柔軟な対応が可能になり、おもてなしの高度化と業務の効率化を両立できるという。
また、「セキュリティ・バイ・デザイン」の考え方に基づいて企画段階からセキュリティを組み込んだ設計を行っており、場所を問わない柔軟な働き方を実現しながら、高い安全性を両立できる点も「NEHOPS+」の特徴の一つ。
例えば、NEHOPS+はNEC独自の専用ブラウザ上で提供され、私用端末での利用を禁止するとともに、キャッシュデータや閲覧履歴を端末に残さず、機密情報の漏えいや不正アクセスを防止している。
最新機能をすべての導入ホテルが利用できる環境を整備
「NEHOPS+」は2026年度より順次、提供開始を予定している。提供開始後は、定期的な標準バージョンアップにより、最新機能をすべての導入ホテルが利用できる環境を整備していく。
現行のNEHOPSをすでに導入・利用しているホテルでは、今後アップデートの形でNEHOPS+へ移行していく予定だという。
今回の展示会にも、すでにNEHOPSを導入している事業者がNEHOPS+のデモンストレーションを体験しにきているそうだが、「UIが分かりやすくなり、画面が見やすくなった」といった好評の声が多く挙がっているという。
導入費用については個別問い合わせとのこと。




