パーソルイノベーション・大浦征也社長の 「人生の転機」【キャリアアドバイザーへの転身】

当社はパーソルグループ全体の中で新規事業開発とインキュベーションを担う会社です。グループ内の個々の事業会社では優先順位を上げることのできない領域や、グループとして横断的に取り組むべき課題を中心に新たな価値の創出を目指しています。

 私は2002年にインテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社しました。インテリジェンスは起業家精神旺盛な会社でしたから、知的体育会系営業マンとして成長したいと考えたのです。

 私は学生時代ずっと野球に打ち込んできました。昔から私は受験や就職活動のために途中で部活動をやめるのはおかしい。真剣に部活動に打ち込んできた人間が受験や就職で損をするのはおかしいと思っていました。

 学歴や社格が全てという一つの物差ししかない世の中はつまらない。だったら、あえて自分が人材ビジネスの世界に入り、摩訶不思議にも見えた世の中の風潮を変えたいと考え、インテリジェンスへの入社を決めたのです。実はこうした思いが今になって、当社が手掛けるアスリートの引退後のキャリアを支援する「アスリートキャリア支援プロジェクト」につながっています。

 入社後は営業等を経験した後、長くキャリアアドバイザーをつとめました。当初は第一線の営業マンとして活躍したいと思っていたので、人様の人生相談をするためにこの会社に入ったわけではないと考えていました。しかし、やってみるとキャリアアドバイザーという仕事は天職だと思えるようになりました。

 企業のお客様を担当していると、求める人物像、経験、スキル等の基準があり、その基準に合う人を探すことが仕事になる。各企業似たような経験やスキルを求める傾向にあり、画一的に思えました。しかし、個人のお客様を担当すると、幸せの基準は人それぞれですから、必ずしも大企業へ転職することが幸せではない。100人いたら100通りの幸せの基準があるということで、このことに気づいてからは仕事がとても面白いと思うようになりました。

 考えたら当たり前のことなのですが、キャリアアドバイザーとして、画一的な物差しに当てはめるのではなく、お客様それぞれの人生に伴走し、真剣に向き合わなければなりません。それだけに仕事の難しさもありますが、お客様の希望に叶う仕事先を見つけた時には本当にこちらも嬉しくなります。

 これまで支援した転職希望者は1万人以上。現在もエッセンシャルワーク領域の人材紹介をはじめとして、ドライバーに特化した人材紹介などで転職の支援を続けています。それだけ多くの方々に寄り添うことができたのは私の人生にとって大きな財産となっていますし、今後も多くの方々の〝はたらく〟に関して、様々なサービスを生み出していきたいと考えています。

【著者に聞く】フリー専務執行役員CHRO・川西 康之『freee 成長しまくる組織のつくりかた』