LegalOn Technologiesは1月30日、大和アセットマネジメントと共にAI技術を活用した「インサイダー情報検知AIシステム」の開発を開始したことを発表した。内部審査を迅速かつ確実に行うための補完的なツールとして活用する。
両社は2025年7月に「ドキュメント審査AIシステム」の共同開発を開始しており、今回の「インサイダー情報検知AIシステム」はその取り組みを発展させたもの。
「インサイダー情報検知AIシステム」開発の背景
LegalOn Technologiesは、「LegalOn:World Leading Legal AI」やAIカウンセル「CorporateOn」といった、法務およびコーポレート部門向けのソリューションを提供し、弁護士の専門知識とAI技術を活用して企業の業務効率化を支援してきた。
大和アセットマネジメントでは同社のアナリストが上場会社などの関係者へ行った取材の記録につき、社内公開前に金融商品取引法上の「重要事実」(同法第166条第2項)に該当する可能性のある情報の有無を審査し、インサイダー情報が存在しないことを確認した上で社内公開する体制を整えている。
今回の共同開発では、従来は人の目で行っていた審査業務にAI技術を導入し、インサイダー情報を自動で検知する仕組みを構築する。LegalOn TechnologiesのAI技術と、大和アセットマネジメントのインサイダー情報管理の運用知見を組み合わせ、インサイダー情報審査における新たな業務支援モデル創出を目指すという。
大和アセットマネジメントは審査業務の効率化と標準化に加え、審査品質のさらなる向上と知見の組織的蓄積を目指す。一方のLegalOn Technologiesは今回の協業を通じ、資産運用業界におけるAIの可能性拡大を検討する。
開発したシステムは2026年4月の実務導入を予定。将来的には、通話記録などの音声データ活用や、機能拡張や周辺領域への対応も検討するとのことだ。
「インサイダー情報検知AIシステム」共同開発に向けて
上場会社におけるコーポレート・ガバナンス改革や、運用会社におけるスチュワードシップ責任の強化(議決権行使判断の妥当性確保・プロセスの高度化)を背景に、上場会社などと投資家の対話の重要性が増している。
インサイダー情報に該当し得る情報の管理は、金融資本市場全体における重要課題であり、インサイダー情報の検知や取り扱いにおいては人の目による確認が必要であるため、網羅性・即時性・記録性の観点から技術支援への期待が高まっている。
LegalOn Technologiesと大和アセットマネジメントは2025年月、広告審査業務の高度化と効率化を目的としたAIシステムの共同開発を開始した。続く今回の共同開発では、LegalOn Technologiesの持つAI技術と、大和アセットマネジメントが蓄積してきたインサイダー情報管理の運用知見を組み合わせ、実務の現場に適合する審査プロセスの実装を目指す。
両社は「インサイダー情報検知AIシステム」を共同開発し、インサイダー情報の適切な管理体制を強化するとともに、業務の属人化の解消を目指すとのことだ。これまで経験豊富な担当者が対応していた案件を、AIによって業務経験の浅い担当者でも対応できるよう支援する。