【総務省】ふるさと納税控除に上限  “金持ち優遇”批判で

ふるさと納税の住民税の控除額に上限を設けることが2026年度税制改正大綱に盛り込まれた。年収1億円以上の人が対象で、上限を193万円とする。27年の寄付から適用する。高所得者ほど控除額が大きく、高価な返礼品を受け取れる今の制度は、「金持ち優遇」との批判があるため、見直す。

 ふるさと納税は、応援したい自治体に寄付すると、寄付額から2000円を除いた額が年収などに応じて住民税と所得税から差し引かれる仕組み。寄付先の自治体から、寄付額の最大3割の返礼品がもらえる。寄付額が多いほど、返礼品は高価になるため、高所得者には恩恵が大きい制度となっている。

近年は、寄付額500万円以上が対象の「純金製小判30グラム」や、3000万円以上の「高級スーツ仕立券」など、高所得者をターゲットにした返礼品をそろえる自治体も目立つ。

 総務省は25年10月から、ふるさと納税の仲介サイトを通じたポイント付与を禁止にした。仲介サイト間のポイント競争が過熱していたためだ。今回、新たに高額所得者の控除額に上限を設定することについて林芳正総務相は記者会見で、「寄付そのものを制限する趣旨ではない」として理解を求めた

     

   林 芳正・総務相

 26年度税制改正大綱にはふるさと納税でこの他に、自治体が受け取った寄付金に募集経費が占める割合を現在の5割から4割に引き下げることも盛り込まれた。仲介サイトの手数料などを抑え、自治体が独自に使える財源を増やす。

 林総務相は「ふるさと納税は、お世話になった自治体への感謝の気持ちを伝え、税の使い道を自分の意思で決めることを可能とするものとして創設された制度だ」と説明。

 集まった寄付金は、自治体で住民サービスの充実や地域振興のために活用されるとして、「ポータルサイト事業者など外部の事業者に支払う手数料などについてはできる限り縮減をしていく必要がある。ふるさと納税の趣旨に即して見直しを求められているものと認識している」(林氏)と述べた。

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