レバテックは1月29日、「IT人材の正社員転職市場動向」を発表した。セキュリティ関連の正社員求人数は直近3年間で約2.5倍に拡大し、求人倍率は42.6倍と極めて高い水準になっているという。
全業種の有効求人倍率1.18倍に対してIT人材は10.4倍
2025年12月時点のIT人材の転職求人倍率は10.4倍と高水準を維持している。正社員求人数も前年同月比126%と増加した。一方、厚生労働省が公表した全業種の有効求人倍率は1.18倍にとどまっており、IT人材市場が深刻な人材不足に直面している状況が浮き彫りになったとしている。
IT人材の転職希望者数は2025年12月時点で前年同月比136%となった。中でも20代の転職希望者数は約1.4倍に増加しており、若手層を中心に転職意欲の高まりが顕著に表れているという。
セキュリティ領域では、ランサムウェアやサプライチェーン攻撃の高度化・拡大を背景に、需給の逼迫が特に顕著となっている。政府によるサイバーセキュリティ戦略の策定や官民連携の推進が進む中、インシデント対応やリスク評価、セキュリティ設計を担う高度な専門性を持つ人材への需要が高まっていると同社はみている。
製造業界におけるIT人材の求人は直近3年間で約4.6倍に増加した。工場のデジタル化やスマートファクトリー化の進展を背景に、設備データの活用や生産プロセスの最適化、品質管理の高度化を担うIT人材へのニーズが高まっているという。今後はロボティクスやセンシング技術とAIを組み合わせ、物理空間とデジタルを横断的に扱う「フィジカルAI」領域に対応できる人材への期待も強まっていくとしている。
レバテック執行役社長の泉澤匡寛氏は、「特にセキュリティ分野では、求人倍率が40倍を超えるなど、他のIT領域と比べても人材確保の難易度が極めて高くなっている」と指摘。企業には採用にとどまらず、育成や内製化、外部人材の活用を組み合わせた中長期的な人材戦略が求められているとの認識を示し、「こうした人材不足は、もはや採用部門だけの課題にとどまらない。事業継続や企業価値に直結する経営課題として捉え、企業と人材の双方が中長期の視点で成長できる環境を整えていくことが、日本全体の競争力向上につながると考えています」とコメントしている。





