Bleeping Computerは1月7日(米国時間)、「Google Search AI hallucinations push Google to hire "AI Answers Quality" engineers」において、Googleが検索機能に組み込まれたAI回答の品質向上を目的として、新たに「AI Answers Quality(AI回答品質)」に所属する技術者を募集したと報じた。

これはGoogle検索に組み込まれた「Google AI Overviews」の回答品質の向上を目指した取り組みの一環とみられる。Google AI Overviews(以下、AI Overviews)は誤情報を提示する事例が指摘されており、検索体験の信頼性が揺らいでいる現状がある。Googleは検索体験の再構築および複雑な課題に対応する体制整備の必要があると判断したとみられる。

  • Google Search AI hallucinations push Google to hire "AI Answers Quality" engineers

    Google Search AI hallucinations push Google to hire "AI Answers Quality" engineers

人材募集の概要と課題

AI OverviewsはGoogle検索の最上部に表示されるAIが生成する概要欄。検索クエリに関連する情報をまとめ、ユーザーが必要としている情報を推測して提供してくれる。

  • AI Overviewsに表示されたAI Overviewsの概要

    AI Overviewsに表示されたAI Overviewsの概要

Googleが直面している課題は、AI Overviewsが不正確な回答を提示する頻度が高まっている点にある。同じ質問でも表現を変えると異なる回答が生成され、利用者の混乱を招いている。こうした状況は、Google検索の信頼性に揺らぎを生んでいる。

今回Googleはこの課題解決を目的として、AI回答品質を担当する人材募集を開始した。学士号または一定以上の実務経験を最低限の条件としており、その真剣さをうかがえる。

AI回答品質の業務内容は「SRPおよびAIモードでユーザーの難解かつ複雑な質問に対してAI Overviewsを提供するのを支援する」と説明されている。単純な回答で不足する場合はニュアンスに富んだ回答を提供し、曖昧な質問にも適切に対応することを目指すという。

Googleは募集内容の中で今後の方針を掲載。「あらゆる方法、あらゆる場所で情報を検索するという概念を見直す」と述べ、検索体験を再構築する方針を伝えている。世界中の利用者が頼る情報基盤を維持することを目的に、インフラストラクチャーの拡張と役立つ検索体験の強化を同時に進める予定を明らかにしている。

誤情報拡散がもたらす影響

今回募集された技術者は、検索結果ページやAIモードで提示される回答の品質を検証し、精度向上に寄与する役割を担うとされる。Googleがこの職種を明示的に設けたことは、AI Overviewsの課題を公式に認めたと捉えることができる。

Bleeping Computerによると、GoogleがAI Overviewsの問題を間接的に認めたのは今回が初めてだという。AI検索による誤情報の拡散は信頼性の高い情報源へのアクセスを阻害したとも言え、検索サービスの価値そのものを揺るがす要因となり得る。

この状況を放置するとGoogleブランドに傷がつくことは明らかだ。AI Overviewsの導入によって検索の利便性向上を狙った同社だが、誤回答の増加が利用者の不安を招き、長年培ってきた信頼に影響を及ぼしつつある。

AI回答品質の技術者募集は、この課題に正面から向き合う姿勢を示したと言える。経験豊富かつ高度な人材が集まれば、AI検索の未来像を改善する基盤が整備される。歩み始めた新たな取り組みがユーザーにどのような体験をもたらすのか、今後に注目していきたい。