Android Police Teamは12月23日(カナダ時間)、「In a world of cheap storage, why is Google still offering only 15GB for free?」において、Googleアカウントに付随する無償のオンラインストレージのサイズが15GBを維持している理由を解説した。

無償ストレージを取り巻く現実的な制約、提供の目的、容量以外の戦略などを説明し、しばらくはこのサイズが維持されるとの予測を伝えている。

  • In a world of cheap storage、why is Google still offering only 15GB for free?

    In a world of cheap storage, why is Google still offering only 15GB for free?

利益と維持費の差、それが答え

Googleが提供する無償のオンラインストレージはGoogleフォト、Gmail、Googleドライブなど、Googleアプリの保存領域として提供されている。サイズは15GBで固定されており、競合他社よりも大きいサイズが提供されている。メール利用では使い切れないほど大きく、画像や動画などを保存するには物足りないサイズだ。

なぜ、このような中途半端なサイズを提供しているのだろうか。Android Police Teamは現実的な制約と目的の絶妙なバランスが理由と指摘している。

Googleの最終的な目的は収益の拡大だ。企業であれば当然のことで、世界中にデーターセンターを擁するGoogleがオンラインストレージの提供で利益を生み出そうとするのは自然の流れだろう。しかしながら、有償のオンラインストレージだけを提供しても、競合他社の存在もありユーザーの新規獲得は簡単ではない。

そこで、無償ストレージの出番だ。Googleの既存アプリの利便性向上につながる無償ストレージを提供することでユーザーを拡大し、有償ストレージサービスの「Google One」につなげていこうという戦略だ。

  • Google Oneのプラン一覧(2025年12月現在) - 引用:Google

    Google Oneのプラン一覧(2025年12月現在)  引用:Google

無償ストレージのサイズを大きくすればユーザーの増加が見込まれる一方で、収益には結び付かない問題が生じる。絶妙なバランス調整が必要になるわけだが、Googleは15GBというサイズを選択した。Android Police Teamはその理由として次の要件を挙げ、これらを満たした結果の選択だろうと推測を述べている。

  • サイズの増加は維持費の増加につながるため、できるだけサイズを小さくしたい
  • すぐに使い果たすサイズの場合、ユーザーは有償プランに移行する前に利用をやめてしまう。一方で長年使い続けると、有償プランに移行せざるを得なくなる

つまり、数年間は無償で利用できるサイズで、利益と維持費の差が最大になるポイントが15GBだったとの考えだ。ただ、近年のストレージ単価の下落、各種データサイズの肥大化を考慮すると少しずつ増加しても問題はないと考えられる。

この点については、Googleの過去の苦い思い出が影響したと指摘されている。Googleは2021年まで、Pixelユーザーにフォト専用の無制限ストレージを提供していたが、画像ファイルの増大に加え、画像以外を保存する不正利用も横行したことで維持が困難になりサービスを取りやめたという。

新しいマーケティング手法でユーザー獲得を目指す

Googleはオンラインストレージサービスの収益拡大の一環として、Google Oneの付加価値を高める戦略を取っている。Google AIの各種サービスへのアクセス権、ストレージの家族間共有、ビデオ通話、Googleカレンダーの拡張機能、Google Homeサブスクリプションなど、さまざまな有償サービスが特典として付属する。

これはユーザーの新規獲得のためにサイズ以外の選択肢を模索していることを示している。Android Police Teamは「品質をあまり損なわずにファイルを縮小する圧縮方法を見つけ出すだろう」と述べ、各種データのサイズ肥大化には画像ファイルの圧縮などで対処するとの予測を伝えている。