Windows Centralは12月4日(米国時間)、「Outlook's spam filters are awful - and AI is the solution|Windows Central」において、Outlookの迷惑メールフィルターにCopilotを採用してほしいとして、その理由を紹介した。

これはOutlookの利用時に大量の迷惑メールが配送され、標準搭載のフィルターリング機能が意味をなさなかったことに端を発している。Windows Centralの記者はOutlookにCopilotのアイコンが存在することを発見し、Copilotにフィルターリング処理を指示できないか検証したという。

Copilotのフィルターリング機能は優秀

結論から述べると、OutlookのCopilotはメールの下書き、会議の要約など複数の機能を提供するが、フィルターリング機能には対応していない。出端をくじかれた形だが、記事では別のCopilotを使用して検証を続行している(記事ではCopilotの種類について明らかにしていないが、記事の内容から「Microsoft 365 Copilot」を使用したものと推測される)。

検証方法はメールのスクリーンショットを撮影し、この画像をCopilotに送信する単純な方法が採用された。テキストデータを提供していないが、それでも送信したすべての迷惑メールを正しく判定し、迷惑メールとして誤判定していた正規メールの検出にも成功したという。

さらにCopilotは判定結果の理由を説明し、その正確性を自ら証明した。具体的には送信元アドレスと内容の不一致、件名の不自然さ、送信先アドレスの偽装、添付ファイルと本文形式の不一致、作り話の看破、ブランドロゴの誤用などをわかりやすく解説したとされる。

送信元アドレスと内容の不一致および作り話の看破は、生成AIだからこそ実現したと言える。いずれも本文を正確に認識する必要があり、後者に至っては公開情報との齟齬を検証している。

Copilotは優秀だが、コストに課題の可能性

記事ではこの結果を受けて、Outlookの迷惑メールフィルターをCopilotに置き換えることを提案している。Outlookを日常的に利用し、Copilotに抵抗感のないユーザーには理想の改善案と言えるだろう。

現状の生成AIにはハルシネーションの問題が存在することから絶対の信頼はできないが、少なくともOutlookに搭載されたフィルタリング機能よりは良好な結果を得ることができる。加えてMicrosoft 365 Copilotのパーソナライズ機能が組み合わさると、自動的なフィルター精度の向上も期待できる。

問題点があるとすれば、コストだろう。日々大量に送信されてくる迷惑メールを生成AIで判定するには、それだけ大規模な計算能力が持続的に必要になる。処理能力だけであればAIデータセンター「Fairwater」の建設により解決する可能性はあるが、無料で提供することは困難と推測される(参考:「Microsoft AIデータセンターの中核、第2拠点「Fairwater」を開設 | TECH+ (テックプラス)」)。

コスト面については期待が難しいところだが、サイバー犯罪者との戦いに終止符を打つためにもMicrosoftには真剣に検討することが望まれている。