ドコモとWOWOWが提携 コンテンツサービスを強化

楽天など、競合他社の攻勢で顧客基盤を徐々に削られて…

〝非通信〟強化で客離れは止まるのか――。

 NTTドコモは衛星放送のWOWOWと業務提携した。音楽ライブやドラマ、スポーツといったコンテンツの共同調達・共同制作・相互提供で協業する。提携に基づいて提供されるコンテンツは、ドコモが運営する映像配信サービス『レミノ』およびWOWOWで視聴できる。

 人口減少で通信事業の大きな伸びが期待しにくい中、コンテンツをはじめとする非通信分野に力を注ぐのは、携帯各社共通の戦略だ。

 ドコモはアイドル関連の音楽コンテンツに強みを持つと自負する一方、WOWOWも国内外の人気アーティストのライブを数多く提供し、ライブ収録にも定評がある。ドコモは2026年2月から、大容量通信プラン『ドコモMAX』の特典にレミノを追加予定で、通信契約の上積みにもつなげたい考え。

 だが、コンテンツ市場は米ネットフリックスや米アマゾン・ドット・コムといった世界の強豪がひしめき、ドコモ社長の前田義晃氏は「レッドオーシャン化している」と認める。その上で「差別化されたコンテンツに勝機を見いだしていく」と方針を示すが、過当競争の中で存在感を高められるかは未知数と言わざるを得ない。

       

        前田義晃・NTTドコモ社長

 右肩下がりが続いている携帯通信のシェアの反転につながるかも見通しにくい。1990年代に6割ほどだったドコモの契約数シェアは、直近では30%台前半で推移。親会社であるNTT社長の島田明氏が必達目標として掲げる35%を下回る。

 背景には、今年7月に楽天モバイルが契約数で900万回線を突破するなど、競合他社の攻勢でドコモの顧客基盤を徐々に削られてきたことに加え、2023年ごろから、都市部を中心にデータ通信がつながりにくくなる問題が顕在化したことがある。基地局増設などの対策を講じているものの、現在も「人の多いエリアでのご不便は解消に至っていないことは事実」(前田氏)だ。

 実効性のある設備投資と新規顧客の開拓を同時並行で進め、結果を出せるのか。ドコモの難路は今後も続く。

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