単一では難なく処理できる工程が、一定数を超えると急激に負荷が生じる業務。発注書や請求書のやりとりもその一つ。しかし、これに真剣に向かい合うことで、データ活用のビジョンが広がっていく。企業間電子商取引支援クラウドを展開するインフォマートが導入事例を公開した。
状況により想像以上に負担がかかる請求書の受領フロー
総合化学メーカー日油の子会社で日油グループに属するNOFメタルコーティングスは、金属部品の薄膜コーティング技術を持つ企業で自動車部品や産業機械向けの金属防錆(ぼうせい)剤の開発・販売をワールドワイドで事業展開している。
従来、原料や消耗品の仕入れなど各部門の担当が月平均で100件の請求書を紙やFAX、メールで受領し基幹システムに入力、画面を印刷した原本でのチェックし、上長の承認を取って経理部門へ回付するフローで請求書受領を運用していたが、差し戻しがあればこれらのフローが繰り返される。"請求書/発注書"と一括りにされがちな工程だが、やりとりの手段の増加、発注書と請求書それぞれのチェック、関連する承認ワークフローも重なるため、その負担は大きい。負荷軽減を図るべく2023年よりインフォマートのBtoBプラットフォームシリーズを段階的に導入してきた同社は、2025年10月時点で約55%の請求書を「BtoBプラットフォーム 請求書」で受領し、残りの45%の紙やPDFの請求書をAI-OCRや仕訳の自動化で取り込める「BP Storage for 請求書」を用いてワークフロー機能を持つ「BtoBプラットフォーム 請求書」に一元化。担当者が3日かかる作業を半日程度に短縮し、経理部門の会計システムへの連携や仕訳処理、ファイリングなどにかかる時間の約20%を削減するなどの成果を出している。
請求書フロー改善から経営判断に貢献できる基盤へ
同社は、製造業における発注・受注・納品・検収までの業務をクラウドで一元管理できる「BtoBプラットフォーム 受発注 for 製造業」も導入しており、発注先の75%に同サービスから発注している。生産管理システムとの連携を図りリアルタイムな情報共有で生産工程の効率化にも向かえるサービスだが、手入力に依存していた在庫積み上げ処理の解消や発注データの分析による支払サイトの最適化と、業務改善の課題解決から経営判断に貢献できる基盤へと成長させることも見据える。導入事例ページには、改善前の請求書や発注書の状況から改善後の状況など詳しくレポートしている。
