NTTドコモビジネス(旧 NTTコミュニケーションズ)は9月26日、セキュリティ機能とネットワーク機能を統合したNaaS(Network as a Service)「docomo business RINK」の新機能、「WANセキュリティ」を9月30日より提供開始することを発表した。
同サービスは特許技術を活用した脅威検知・遮断機能や、通信ログの保管機能を備えたセキュリティ機能を提供する。個別にセキュリティ製品を導入しなくても、「docomo business RINK」に組み込まれた「WANセキュリティ」が通信全体を監視し、オフィスのパソコンをはじめ、エンドポイントセキュリティの導入が難しいOA機器や工場LAN内のIoT機器などに対する不正な通信を検知する。
提供開始の背景
近年はサイバー攻撃の手法が巧妙化し、企業のシステムだけでなく、パソコンやプリンター、監視カメラなどのあらゆる機器が攻撃対象となっている。さらに、AIエージェントなどの登場によりAIがさまざまな機器と通信する時代が到来しつつあり、新たなセキュリティリスクの拡大も懸念される。
一方で、企業のITインフラはクラウド利用の進展や多様な働き方の広がりにより分散化が進み、従来の境界型防御では十分なセキュリティ対策が難しい。また、5月に制定された能動的サイバー防御法では、インシデントを早期に発見し国と企業が連携して対応する体制の強化が定められた。
サイバー攻撃は1社の被害でもサプライチェーン全体に影響が波及する可能性があるため、自社だけでなく取引先やグループ企業を含めたサプライチェーン全体のセキュリティガバナンスの整備が求められている。
「docomo business RINK」で「WANセキュリティ」を提供開始
「docomo business RINK」はさまざまなセキュリティ機能が統合されたNaaSとして、「モバイル / 固定融合ネットワーク」や「オープン / クローズド融合ネットワーク」など、企業のニーズに応じて多様な使い方ができるネットワークをスピーディに提供するサービス。
今回提供を開始する「WANセキュリティ」では、脅威インテリジェンスを活用した脅威検知・遮断機能(特許取得済み)や、インシデント発生時の早期解決につながる通信ログの保管機能(フローコレクター)をネットワークに組み込んで提供する。さらに、脅威検知発生後の対処をサポートするセキュリティヘルプデスクも提供する。
今後の予定として、普段と異なる挙動や兆候を検知してアラートを出す「ふるまい検知機能」(9月試行版提供開始、12月本格提供開始予定)や、グループ会社やサプライチェーンを構成する企業間で脅威検知情報を共有する「脅威情報共有機能」(2026年提供開始予定)を追加する。
これにより、企業やサプライチェーン全体におけるセキュリティインシデント発生時の対応の迅速性、サイバー攻撃への対応力の向上を図り、経済的損害やレピュテーションリスクを抑制する。
インターネット通信の監視・検知・遮断まで一元管理と多層防御
脅威インテリジェンスを用いた脅威検知機能により、インターネット通信を監視し、C&C(コマンド&コントロール)サーバやフィッシングサイトなど危険性の高いサイトとの通信を検知する。検知した通信はユーザー側で遮断可能。
脅威検知機能により、ユーザーが不正な通信の発生をいち早く発見し遮断できるようになるため、自社内や関連企業でのマルウェア感染拡大など、サイバー攻撃被害の拡大防止が期待できる。
また、提供中のインターネットゲートウェイ、リモートアクセス、認証情報管理などのクラウド型セキュリティ機能と組み合わせることで、より一層の多層防御も可能とのことだ。
インシデント発生時の原因調査の効率化
通信ログを保存する「フローコレクター機能」により、最長で1年間の通信ログを保持できる。万が一、サイバー攻撃を受けてしまった場合には、端末や通信機器などのさまざまな機器のログを分析し原因や影響範囲の調査や対処が可能となる。
ネットワーク組み込み型のため簡単でスピーディなセキュリティの導入が可能
ユーザーはWebの管理ポータルから「WANセキュリティ」を選択するだけで導入可能。NaaSのためサービス利用はWeb完結型であり、物理的な工事なども不要。使いたいときにすぐに利用を開始できる。
脅威検知、ふるまい検知、フローコレクター、脅威情報共有、セキュリティヘルプデスクの5つの機能群の中から必要に応じて追加していくことで、自社や関連企業のセキュリティ対策を強化できる。
リーズナブルな価格設定
「WANセキュリティ」は別途の初期費0円、1拠点あたり月額2600円(税込2860円)から利用可能だ。個別にセキュリティ製品を導入する場合と比較して、リーズナブルにセキュリティ対策が可能だという。





