NTT東日本は9月17日、電話線の垂れ下がりや電柱の損傷などの不安全設備に関する申告受付において、生成AI技術を活用した自動受付システムを18日より導入することを発表した。
これまで、台風や大雨などの自然災害時に申告件数が急増し、電話窓口が混雑し電話対応で待たせてしまう場面も多かったという。生成AIを活用した自動受付を導入することで、申告から手配までを自動化し、迅速かつ確実な対応につなげる。
取り組みの背景と目的
近年は地球温暖化などの影響を受けて自然災害が激甚化しており、電話線や電柱などの通信設備の損傷も増加傾向にあるという。NTT東日本においては、設備異常を発見した住民からの申告も重要な情報源となっている。
これまで、不安全設備に関する申告はオペレーターが電話対応で受け付けていたが、災害時には通常の2倍以上の申告が寄せられる場合もあり、窓口が混雑しつながりにくくなる課題があったとのことだ。
また、同社は2027年度までにDX(デジタルトランスフォーメーション)としてAIを活用した通信オペレーション改革に取り組んでおり、その一環として生成AI技術を活用した受付システムを導入することで、自然災害時においても待たせない電話受付体制を実現する。
取り組みの内容
今回導入する自動受付システムは、113故障受付に寄せられる入電のうち約3割を占める不安全設備に関する申告を対象としている。住民からの自由発話に基づいて不安全設備に関する申告か否かを分類し、AIはその内容をもとに緊急性、設備の状態、設置場所などの必要な情報を追加で質問しながら、対応手配へとつなげる。


