中国初のぬいぐるみ「ラブブ(Labubu)」が世界を席巻しているが、ご存じだろうか。ラブブは香港のアーティスト、カシン・ロンが制作し、2019年からポップマートが独占販売している。BLACKPINKのメンバーやリアーナらがラブブをSNSで紹介したことで、人気に火が付いたと言われている。

そんな世界的事象をサイバー攻撃者が黙って指をくわえて見ているはずがない。マカフィーがラブブの人気に乗じた詐欺が多発しているとして、公式ブログで注意を呼び掛けている。同社のブログをもとに、「ラブブ」詐欺を回避する方法をまとめてみたい。

「ラブブ詐欺」の実態

米商業改善協会 (Better Business Bureau:BBB) には、正規のラブブを購入したつもりが「ラフフ」と呼ばれる模造品をつかまされた、商品自体が届かなかったという消費者からの報告が71件も寄せられている。中には、一回の取引で500ドルを失ったと人もいるという。

また、米国消費者製品安全委員会(CPSC)も、幼児の窒息や死亡の重大な危険を及ぼすとして、偽造ラブブ人形に関する安全警告を発した。CPSCの捜査官は、類似品が中国から米国に入荷しようとしていることを複数特定し、小型部品を含む玩具に関する連邦規制に違反していることを確認した後、数千個の押収を要請したという。

  • ラブブの偽物 引用:米国消費者製品安全委員会

    ラブブの偽物 引用:米国消費者製品安全委員会

詐欺の手口

McAfeeは攻撃の手口として、以下を紹介している。

ソーシャル メディアへの侵入

詐欺師は TikTokやInstagram に「限定版」のラブブ人形を割引価格で宣伝するスポンサー広告を大量に掲載する。

偽サイトの作成

ポップマートの公式ブランドを真似たプロが制作したかのような ECサイトを立ち上げ、「在庫僅少」などの急かす文言やカウントダウンタイマーを用いる。

支払い情報の搾取

被害者が支払い情報を入力すると、詐欺師は粗悪な模造品を発送するか、完全に姿をくらます。

Web上で雲隠れ

苦情が相次ぐと、詐欺の一味は一夜にしてすべてを消し去り、別のドメイン名で再び姿を表す。

危険なSNSアカウント

BBBは以下のSNSのアカウントが危険だとして、注意を喚起している。

  • Kawaii Room (カワイイ ルーム)
  • 23Cult Neo (23 カルト ネオ)
  • Bubulands (ブブランズ)
  • Bears R Us (ベアーズ アー アス)
  • Labubu Fantasy (ラブブ ファンタジー)

「POP MART USA」を名乗る TikTokのライブ配信が特に問題となっており、強引な販売手口や偽のカウントダウン タイマーを使ってすぐに購入するようと急かすという。

注意すべきポイント

McAfeeは注意すべきポイントとして、以下を挙げている。

  • 不審なWebサイト
  • TikTokやInstagram の「限定セール」をうたうスポンサー広告
  • カウントダウンで急かし希少品と見せかけるライブ配信
  • 公式の小売販売会社を名乗る類似アカウント
  • QRコードと本物らしさを証明する偽の認証アプリ、ホログラムシールなど

本物と偽物を見分ける方法

正規品のラブブには、正規品を判定できる決め手として、9本のとがった歯があるほか、肌は淡いピーチ色で一体の色を保ち、片足の裏にポップマートの公式ロゴが刻印されているという。

また、正しいパッケージに収められており、正規のQRコードやホログラムシールが付属し、 ポップマートの公式システムで確認できる正規認証スタンプもついている。

偽物の特徴としては、「歯が9本ではない」「顔の色や表情が異なる」「ポップマートのブランド表示がないといったことがあるという。パッケージには公式の認証システムに接続して認証ができるQRコードが付属していない。

偽物をつかまされないための対策

こうした詐欺を回避するには、公式の販売チャネルである、popmart.comのポップマート公式サイト、認証済みのAmazon公式ストアを利用する。

また、不正防止や返金請求が可能な安全な支払い方法、特に個人間送金アプリではなくクレジットカードを利用すべきとのこと。

ポップマートは模造品対策に取り組んでいるが、依然として対応は困難なままであり、ソーシャルメディア各社も広告の認証プロセスを改善しつつあるが、詐欺師はシステムの脆弱性を突く回避策を見つけてしまうという。

やはり、ユーザー自身が警戒を怠らないことが最大の対策となりそうだ。