
NTTに課されている固定電話サービスの全国一律提供義務の緩和を柱とする、改正NTT法が成立した。NTT法を巡っては、自民党がいったんは廃止を提言したが、競合するKDDIとソフトバンク、楽天モバイルが強く反発。こうした声にも配慮し、総務省の審議会が昨秋、同法の規定の多くを維持すべきだと結論付け、一部改正にとどめることで決着した。ただ、施行後3年をめどに同法の改廃を検討する規定を付則に盛り込む形で、自民党にも配慮する形となった。
村上誠一郎総務相は「時代に即した制度への見直しのために必要なもの」と評価。改正法のもとで「ユニバーサルサービスの公正競争、経済安全保障の確保等に取り組む」としている。
改正法は、NTTの固定電話提供義務を他の事業者が進出していない地域のみに限定。同社だけではなく、複数の事業者が連携して全国をカバーする形とする。NTT東日本とNTT西日本の業務範囲を定める規制も緩和する。一方、電柱などの通信インフラの譲渡に認可が必要となる規制強化も行われる。
NTT法を巡っては、24年の改正で研究成果の開示義務が撤廃され、正式社名の「日本電信電話」の変更も可能になったほか、外国人役員規制も緩和された。これを受け、NTTは、正式社名を7月1日付で「日本電信電話」から「NTT」に変更。主力事業が時代とともに変化して社名と合致しなくなったため、国内外で広く知られている通称を商号に改めた。
グループ会社の正式社名も改め、「東日本電信電話」を「NTT東日本」に、「西日本電信電話」を「NTT西日本」に変更する。NTTのロゴのデザインも一新し、色は黒から青に変更した。また、NTTデータグループ取締役のパトリチオ・マペッリ氏を初の外国人取締役に就ける人事も決定した。
