米デル・テクノロジーズは8月25日(現地時間)、ITの簡素化を支援する「Dell Automation Platform」を提供開始したことを発表した。同サービスはインフラストラクチャーと自動化技術を融合し、ITの運用を簡素化する単一のソフトウェア オーケストレーション プラットフォームを提供する。
提供開始の背景
急速に進化している多様なワークロードを管理するため、IT部門は仮想マシン(VM)やデータベースといった従来のアプリケーションと、AIやコンテナ、エッジ コンピューティングといった最新のニーズの両方をサポートする必要に迫られている。
AIに関連する規制や予測困難なコスト、サステナビリティの優先、仮想化による革新的なイノベーションなどが生み出すさまざまな課題によって、企業がこれらのワークロードに対する戦略を策定する方法も変化しており、資源を効率的かつ柔軟に活用することの重要性が高まっている。
企業経営幹部の88%は、変化のスピードが加速する中でこれらの課題がさらに深刻化し、2025年は2024年を上回る変化を経験する年になるだろうと予測している。(Accenture社による調査結果『Accenture Pulse of Change』(2025年1月16日))
こうした状況において、ベンダー ロックインに陥ることなく一貫した管理体制を確立しながら、複雑な環境へ対応するためのダイナミックで適応性に優れた戦略を策定する必要がある。こうした背景により、従来のシステムでは実現できない高いレベルの柔軟性と拡張性を備えた分離型のインフラストラクチャーへの移行が進む。
「Dell Automation Platform」でイノベーションを促進
「Dell Automation Platform」は、「Dell NativeEdge」や「Dell Private Cloud」など、AI、プライベート クラウド、エッジ環境のすべてにわたってソリューションの展開、管理、オーケストレーションを一元化し、直感的な体験を提供する。また、パートナーとのエコシステムによって実証してきた実績から、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズしたソリューションを提供する。
同サービスはセキュアなゼロタッチのオンボード、インベントリの一元管理、「Dell AIOps」、スタック全体の自動化といったコア機能を統合することで、ワークフローの効率を高めながらイノベーション実現までの期間を短縮するという。
「Dell Automation Platform」はオンプレミス環境だけでなくSaaSとしてクラウド環境でも利用可能で、同社のエキスパートが検証した導入効果、ソリューション、提案などのカタログを提供するとともに、グローバル サプライチェーンによって一貫した展開とシームレスなアップデート プロセスを実現。
これらの機能は、完全なライフサイクル管理やネイティブITSM統合、「Dell PowerStore OS」の自動アップデート体験といったマルチシステム ストレージ管理機能を含め、設計・開発から運用段階にわたり拡張される。
「Dell Private Cloud」はプライベート クラウドの展開・管理を実現
「Dell Private Cloud」はVMwareのサポートを開始しているが、今回新たにRed Hatにもサポートを拡大した。また、今後はNutanixのサポートも予定している。分離型インフラストラクチャーを基盤に構築されている「Dell Private Cloud」は、自動ライフサイクル管理による簡素化された環境を確立しながら、コンピューティング リソースとストレージを個別にスケールアップできる柔軟性を提供する。
こうしたアプローチによって、変化するニーズに適応しながらリソースの活用度を高め、オーバープロビジョニングを減らし、コストを削減できるという。
「Dell Automation Platform」カタログでは、主要なソフトウェア パートナー向けの検証済みのブループリントへアクセスできる。手作業のプロセスと比較して90%少ない手順でプライベート クラウド スタックのプロビジョニングを実行でき、さらには一切の手作業なしに2時間半でワークロードに対応したクラスターを展開できるとのことだ。
4万5000時間以上のテストに裏打ちされた事前検証済みの自動アップデートによって、インフラストラクチャーは導入後も常に検証済みの状態に保たれる。さらに、LCM(Life Cycle Management)事前チェックやアップデート アドバイザーなどのツールによって、プランニングを簡素化しリスクを軽減可能。
「Dell Private Cloud」はこれまでに投資してきた資産を活用しながら、増大するニーズに合わせて適応できるよう設計・構築された、ソフトウェア サブスクリプション型のソリューション。ノード間で完全に移行できるとともに、ソフトウェア スタックの変更が必要な際も、コンピューティング リソースとストレージを無駄にすることなく再利用できる。
ユーザーは使用中のクラウドOSライセンスを自由に利用できるとともに、vCenterやOpenShift Consoleなどの使い慣れているツールを活用することで、追加のトレーニングを行うことなく運用環境の継続性と効率性を維持できる。
「NativeEdge」で分離型データセンターの運用を一元管理
「NativeEdge」は多様なインフラストラクチャーとアプリケーションの展開、オーケストレーション、ライフサイクル管理を安全に一元化するフルスタック ソリューションを提供する。
仮想化分野における業界全体のイノベーションと、分離型データセンターのセキュリティおよび管理の複雑さが組み合わさったことで、従来のインフラストラクチャーでは実現できない、シンプルでコスト効率に優れたオプションを提供するソリューションが必要とされている。
「NativeEdge」はこうした課題に対応するため、分離型データセンターに合わせてカスタマイズされた差別化機能を提供すると同時に、高可用性やワークロード バランシング、VMスナップショット、バックアップ、移行など、本番環境レベルの仮想化について従来のHCIアプライアンスに求められる機能を提供する。
「NativeEdge」では既存のVMware環境であってもアプリケーションを展開するとともに、VMクラスターを監視し、ワークロードの管理が可能になる。これによって、最適な期間と予算でVMwareからNativeEdgeへのシンプルな移行パスの確立を実現できるという。
「NativeEdge」はアプリケーションの完全なライフサイクル管理やSaaSベースの管理、ゼロタッチ展開、イミュータブルOS、またデル・テクノロジーズのレガシー インフラストラクチャーとサードパーティー インフラストラクチャーの両方を利用できるオプションを含む柔軟なアーキテクチャー オプションを備え、分離型データセンターのモダナイズとエンパワーメントに必要な柔軟性、セキュリティー、コスト効率を実現するとのことだ。
「NativeEdge」はより包括的な「Dell Automation Platform」に統合されたことにより、管理効率の大幅な向上やAI主導のイノベーションをはじめとするメリットをユーザーのエコシステム全体に拡張する。
ワークロードがエッジ環境、分離型データセンター、クラウドにあるかに関わらず、今回の統合アプローチはシームレスな運用、セキュリティの強化、ユーザーの仮想化インフラストラクチャーを管理する一貫したプラットフォームを保証する。
「Dell AI Solutions」はAIソリューションの導入効果を短期間で引き出す
「Dell AI Solutions」は統合ソリューションなどを一元的に提供することで、AIの導入と展開、管理、拡張を簡素化し促進する。「Dell Automation Platform」はユーザーのシステム用に最適化した検証済みで事前構成済みのソリューションを提供することで、AIソリューションの導入を支援する。
これによって、PoC(Proof of Concept:概念実証)から本番環境まで、AIワークロードの価値を引き出すまでの期間を短縮し、より迅速なイノベーションを実現するとともに将来にわたりAIの可能性を引き出すとのことだ。
