NECは8月27日、個人や組織がもつ暗黙知をデータ化して学習・活用し、Web上での業務を自動で実行するエージェント技術「cotomi Act(コトミ アクト)」を開発したことを発表した。
技術の特徴
同技術の特徴としては、「ブラウザ上の行動から暗黙知を自動でデータ化」「データ化した暗黙知を活用してAIエージェントを高度化」「人間を超えるタスク成功率を達成」の3点がある。
ブラウザ上の行動から暗黙知を自動でデータ化
専門家へのヒアリングなど従来の人手による作業では獲得が困難だった個人や組織の専門業務に内在する暗黙知を、デジタル業務の接点であるブラウザ上の操作履歴やログなどの行動履歴から自動的に抽出し、意味や背景まで理解した上で形式知化する。
これにより、人手では捉えきれなかった領域の暗黙知をデータ化し、AIエージェントによる学習や業務に活用することが可能となる。
データ化した暗黙知を活用してAIエージェントを高度化
ブラウザ上の業務行動からデータ化した暗黙知は、NEC開発の生成AI「cotomi」を含むさまざまな技術によって自動的に分析され業務に活用される。
これにより、AIエージェントはユーザーからの曖昧な指示に対しても、膨大な暗黙知の中から必要な知識を的確に見分け、情報や手続きを自動で検索・選択することが可能となる。
その結果、指示に対して何度も質問することなく、業務のコンテキストを理解した適切な対応ができるようになり、従来の一般的なAIエージェントでは難しかった複雑で専門性の高い業務も、高精度かつ自律的に実行できる。
人間を超えるタスク成功率を達成
この技術を活用したWebブラウザの拡張機能として動作するAIエージェントは、Webエージェントの国際的ベンチマーク「WebArena」において、人間を上回るタスク成功率を記録した。
「WebArena」は、実際のインターネット利用に近い環境で、ECサイトや掲示板、コラボレーション開発、コンテンツ管理、地図検索などを対象に、AIが自然言語の指示通りにWeb操作できるかを評価する指標。
これらのタスクには、ページ遷移やフォーム入力、状態変更など、長い思考と複雑な操作が求められるため、AIにとって非常に難易度の高いもので、人間の成功率は78.2%、従来のAIエージェントは40%~70%前後にとどまっていたが、今回「cotomi Act」を活用したAIエージェントは初めて80.4%を達成し、人間の成功率を上回った。


