キリンホールディングスは8月4日、グループ経営戦略会議に経営層の意思決定を支える“右腕”としてAI役員を導入することを発表した。
導入されるAI「CoreMate」は、過去10年分の取締役会やグループ経営戦略会議の議事録に最新の外部情報を加えたデータから12名の人格を構築。これらが意見交換するなかで経営戦略会議の中で議論するべき論点や意見を抽出し、実際の経営戦略会議で経営層に提示するというもので、年間30回以上のグループ経営戦略会議で活用される予定だ。
生成AIの活用や従業員のデジタルスキル強化などデジタル技術による価値創造の加速を目標に「KIRIN Digital Vision2035」(ニュースリリース)を公開する同社は、OpenAIのGPTモデルを使用した「BuddyAI」を開発し、5月には国内グループ会社従業員約15,000人に導入。デジタルスキル強化に向けたプログラム「DX道場」では、生成AI活用の効果を最大化するためのプログラムを拡充するなど業務におけるAI活用に拍車をかけている。
「CoreMate」では、起案者が事前に「CoreMate」と付議内容を当ててフィードバックを得る"壁打ち"を行い、多様な経営視点を事前に取り込むことで会議に必要な資料作成の精度や付議内容の確度を高められる。会議全体にかかる時間短縮はもちろんのこと、最新の専門性知識を継続的に取り込めるため、経営層による議論の質向上と迅速な意思決定もサポートする“右腕”としての役割が期待されている。
10月には議論内容の可視化機能、来年3月には会話機能と「CoreMate」の機能拡充も具体的に予定しており、将来的には取締役会やグループ事業会社における経営戦略会議等へ順次展開するなど、重要度の高い経営会議にAIを活用することでイノベーションや価値創造を加速する考えだ。

