ExtremeTechはこのほど、「Google's Ambitious Push to Use 2.5 Billion Android Phones to Detect Earthquakes」において、GoogleによるAndroidデバイスを使った地震検知および警報システムに関する研究成果について伝えた。
この取り組みは、ユーザーのAndroidデバイスを地震計の代わりにして地震の初期P波を感知し、複数の端末から集まった情報をもとに地震の発生を検出して警報を発するというもの。Googleの研究チームが2021年より実地で検証を行っている。
Androidデバイスの新しい使い道を模索
Googleは、Androidデバイスの新しい使い道として、自然災害の検知や警報への活用を試みており、地震検知・警報システムの「Android Earthquake Alerts (AEA) 」はその一環となる。同社の研究チームは、2021年よりAEAシステムの初期バージョンの運用を始めており、現在は98カ国で稼働し、計25億人がこのシステムにアクセスしているという。先日、その成果をまとめた論文がScience誌に掲載された。
AEAシステムでは、Androidデバイスが揺れを感知すると、即座にその情報を匿名化してGoogleのサーバに送信する。サーバでは、同じエリアでほぼすべてのデバイスがほぼ同時に突然揺れた場合に、地震の発生と特定して震源やマグニチュードを分析する。同時に、一定以上の規模の地震であれば、ユーザーにアラートを送信する。
3年間で総計約1,800万件の警報を送信
研究チームによると、3年間の運用期間中、このシステムは平均で月に312件の地震を検知し、その規模はマグニチュード1.9から、最大でマグニチュードM7.8に及んだ。とくにマグニチュード4.5以上の地震については、98か国で月平均60件、総計で約1,800万件の警報を送信したという。
警報を受け取った人のうち85%が揺れを実際に感じており、さらに、36%が揺れる前に、28%が揺れているさなかに警報を受け取ったことも判明したとのこと。この成果は、AEAシステムが地震の早期警報に一定の効果を発揮できることを表している。とくに、現状で地震観測施設が少ない地域では高い効果が期待できる。
研究チームは、AEAシステムの役割を既存の警報システムの補完的なものと位置づけた上で、今後も検知精度と透明性の向上に取り組んでいくという。
