Microsoftは7月14日(現地時間)、Windows 11 InsiderプログラムのDevチャネル向けに「Announcing Windows 11 Insider Preview Build 26200.5702」をリリースした。このアップデートでは、「Click to Do」機能の新しいアクションとして写真やグラフの説明を生成する「画像の説明」など、いくつかの新機能が利用になる。
Click to Doの新アクション「画像の説明」
Windows 11の「Click to Do」は、デスクトップに表示されているテキストや画像をAIが読み取って、マウスのクリックメニューからさまざまなアクションを実行できる機能。
AI搭載の「Copilot+ PC」向けに提供されている。Click to Doを利用すると、ユーザーは画像内のテキストをクリップボードにコピーしたり、音声で読み上げる、任意のアプリケーションで開く、写真アプリで加工するといった処理を、マウスクリックで簡単に呼び出すことが可能になる。
今回のアップデートで利用可能になる「画像の説明(Describe Image)」は、AIが写真やチャート、グラフの内容を理解し、瞬時に説明文を作成するというもの。Microsoftによれば、この機能はアクセシビリティ向上のために設計したもので、グラフやチャートの概要を素早く確認したり、作成した成果物を公開する際の代替テキストを生成するといった利用シーンを紹介している。
Click to Doはデバイス上のローカルのAIによって動作するので、説明を生成する場合でも、外部にデータを送信することはない。したがって、プライバシーの侵害や機密データ漏えいの心配はない。
「画像の生成」アクションは、まずはSnapdragon搭載のCopilot+ PCで順次利用可能になる。AMDおよびIntel搭載のCopilot+ PCへの展開も近日中に開始する予定だという。
Build 26200.5702のその他の新機能
Build 26200.5702には、「画像の説明」アクションの他にも以下の新機能と機能改善が含まれている。
- 新しい「管理者保護(Administrator protection)」機能が利用可能になった
- アプリの権限に関するプライバシーダイアログのデザインが新しくなった
- Windows PowerShell 2.0が非推奨となって削された
「管理者保護」はWindows 11で今後導入予定の新しいプラットフォーム セキュリティ機能である。この機能が有効な場合、管理者権限が必要な操作の前にかならず本人確認が求められるようになる。Windowsは、本人確認に成功したアカウントに対してジャストインタイムの管理者権限を付与する。これによって、システム設定の変更や機密データへのアクセスをより強力に制限し、システムをセキュアに保つことができる。
Build 26200.5702は上記の他にもさまざまな既知の問題の修正を含んでいる。一部の変更については、Windows Updateの「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」のトグルをオンにしている場合にのみ利用可能となる。