Windows Centralは7月16日(現地時間)、「Microsoft scraps plans to simplify the Windows 11 System Tray」において、MicrosoftがWindows 11で開発中だったシステムトレイの新しいレイアウトを廃止したのは、ユーザーからの否定的なフィードバックが原因だったからだと伝えた。

MicrosoftのPrincipal Program ManagerであるBrandon LeBlanc氏が自身のXアカウントへの投稿で明らかにしたという。

新しいレイアウトを停止

ちょうど1年前の2024年7月、MicrosoftはWindows 11のInsider向けのリリースで、タスクバーにあるシステムトレイに表示する日付・時刻のレイアウトを試験的に変更した。現行では、12時間表示の場合の時刻の項目には午前/午後が、日付の項目には年を表示しているが、新しいレイアウトではこれらを削除し、より簡略化してすっきりとした見た目を目指した。

  • Microsoftが計画していた新しい日付・時刻表示

    Microsoftが計画していた新しい日付・時刻表示

11月になって同社は、この時刻・日付表示のレイアウト変更を一時的に停止することを発表した。リリースノートの説明には「いくつかの問題に対処するため」とだけ書かれており、詳しい理由は明かさなかった。その後、現在もまだレイアウトは以前のまま変わっていない。

新しいレイアウトはユーザーから不評だった

2025年7月12日、MicrosoftでWindows Insider ProgramのPrincipal Program Managerを務めるBrandon LeBlanc氏が、Xの別のユーザーの投稿に返信する形で、このレイアウト変更を取り下げた理由を簡潔に説明した。LeBlanc氏によれば、その理由は「それについて得られたフィードバックが快いものではなかったから」だという。ただし、具体的にどのようなフィードバックだったのかは明らかにしていない。

  • Brandon LeBlanc氏のXへの投稿

    Brandon LeBlanc氏のXへの投稿

現在でも、設定アプリの「言語と時刻」→「言語と地域」→「地域設定」の項目で、日付や時刻の表示形式をカスタマイズすることはできる。これによって「午前/午後」を非表示にすることは可能だが、年表示は2桁か4桁かを選べるだけで、消すことはできない。計画していた簡略表示も、このオプションの1つとして追加することはできなかったのだろうか。

UIの改善を進めるMicrosoft

タスクバーやシステムトレイのレイアウト変更は、Microsoftが常に改善に向けて取り組んでいる項目の1つでもある。最近も、タスクバーのアイコンサイズを自動調整する機能を追加したばかりだ(参考記事: Windows 11の7月の更新プログラム、注目の新機能 | TECH+(テックプラス))。

この一件は、見た目の洗練よりも使い慣れた体験を尊重するユーザーの声が、製品設計にいかに大きな影響を及ぼすかを示していると言えるだろう。