Windows Centralは7月3日(現地時間)、「Microsoft Edge breaks Windows 11 visuals in latest update」において、Microsoftが6月26日に公開した「Edge バージョン138」でWindows 11向けの視覚効果が失われたと報じた。

具体的には、タイトルバーやコンテキストメニューにあったぼかし効果が機能しなくなっているという。

UIデザインの一貫性が失われる

Windows 11のUIデザインには、ウィンドウの後ろのオブジェクトや壁紙を半透明にぼかして表示する「マイカ(Mica)」や「アクリル(acrylic)」といった視覚効果がある。従来、Microsoft Edgeでもタイトルバーとコンテキストメニューでこのぼかし効果を適用していた。

Microsoftは2025年6月26日にEdgeの最新版となるバージョン138をリリースしたが、このバージョンではWindows側の設定にかかわらずぼかし効果が効かずタイトルバーやコンテキストメニューが半透明にならなくなっている。

  • Edge バージョン138でぼかし効果が効かなくなった

    Edge バージョン138でぼかし効果が効かなくなった

Edgeでぼかし効果が無効になった影響は?

Windows のぼかし効果は、設定アプリの「個人用設定」→「色」→「透明効果」で有効/無効を切り替えることができる。この設定は対応するすべてのアプリに適用されるため、Windows全体で一貫性のあるデザインを実現するのに役立っている。Edgeでぼかし効果が無効になったことで、一貫性あるUIの流れから外れ、孤立した印象を与える結果になった。

エクスプローラーやメモ帳などの他のOS付属アプリでは依然としてぼかし効果が有効なままだからだ。この変更はEdgeのデザイン上の強みを大きく損なうことになるとWindows Centralでは指摘している。

ぼかし効果が必要な場合、どうする?

Microsoftはバージョン138の変更履歴でぼかし効果の削除について言及していないため、この変更が意図的なものなのか、単なる不具合なのかは、現時点では不明である。現時点で回避策は限られており、バージョン137以前にダウングレードするか、将来のバージョンで元に戻るのを期待するしかないようだ。

ただし、バージョン138は深刻度「高」の脆弱性の修正も含んでいるため、セキュリティ上の理由でダウングレードはお勧めしない。