Bleeping Computerは7月2日(現地時間)、「Microsoft fixes ‘Print to PDF’ feature broken by Windows update」において、Windows 11 24H2で「Microsoft Pront to PDF」機能が機能しなくなる不具合が発生しており、Microsoftが6月26日リリースのプレビュー更新プログラムでそれを修正したことを伝えた。
該当の修正は、7月の月例アップデートで、すべてのユーザー向けに一般提供される予定となっている。
4月25日以降の更新プログラムで不具合発生
Microsoftによると、「Microsoft Pront to PDF」の問題は2025年4月25日以降にリリースした更新プログラムの適用によって発生する可能性があるという。影響を受けたPCでは、プリンタ デバイスとして「Microsoft Pront to PDF」を選択することができなくなる。
具体的には、設定アプリの「Bluetooth とデバイス」→「プリンターとスキャナー」ページで、プリンタ一覧に本来あるはずの「Microsoft Pront to PDF」が表示されなくなる。当然、印刷の際にプリンターとして「Microsoft Pront to PDF」を選ぶこともできない。
不具合が発生する可能性があるプログラム
プリンタの問題が発生する可能性がある更新プログラムは以下のとおり。
- April 25, 2025—KB5055627(OS Build 26100.3915) Preview - Microsoft Support
- May 13, 2025—KB5058411 (OS Build 26100.4061) - Microsoft Support
- May 28, 2025—KB5058499 (OS Build 26100.4202) Preview - Microsoft Support
- June 10, 2025—KB5060842 (OS Build 26100.4349) - Microsoft Support
Microsoftは各サポートページの「Known issues(既知の問題)」セクションに、この問題に関する説明を追加した(ただし、本校執筆時点ではまだ日本語ページには反映されていない)。
プレビュー更新プログラムで解消可能
前述のように、この問題は2025年6月26日リリースのプレビュー更新プログラム「KB5060829 」をインストールすることで解消できる。
ただし、KB5060829はオプションの更新プログラムなので、Windows Updateから手動でのインストールが必要。正式リリースは7月9日リリース予定の7月の月例更新プログラムを待たなければならない。
手動で「Microsoft Pront to PDF」を復活する方法
Microsoftでは、更新プログラムに頼らない選択肢として、次の2つの対処法を提示している。
1つは、「Windows の機能の有効化または無効化」ダイアログで「Microsoft PDF 印刷」を有効にする方法だ。「Windows の機能の有効化または無効化」ダイアログは、設定アプリの「システム」→「オプション機能」ページの下部にある「Windows のその他の機能」の項目をクリックすれば表示できる。
もう1つはPowerShellを使う方法で、管理者モードでPowerShellを起動して、次の2つのコマンドを順番に実行する。
> Disable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Printing-PrintToPDFServices-Features
> Enable-WindowsOptionalFeature -Online -FeatureName Printing-PrintToPDFServices-Feature
ただし、2つめのコマンドは「0x800f0922」エラーで失敗する可能性があるという。
もしも「Microsoft Pront to PDF」が使えなくなって困っているのであれば、KB5060829をインストールするか、上記のいずれかの方法を試してみるといいだろう。