電通は7月1日、独自のリアルタイムAI翻訳技術を持つ米CAMB.AIと業務提携を締結し、日本のコンテンツを多言語化して海外に展開する取り組みを開始したと発表した。第1弾として7月3日から、文化放送のラジオ番組を日本語と、AI翻訳による英語・中国語の3言語で配信する。
取り組みの概要
CAMB.AIは、150以上の言語へのリアルタイム翻訳・吹き替えに対応する独自のAI技術を有し、話者の声質を再現した自然な音声生成も可能とすることで、コンテンツの魅力を損なわず多言語化できる。
これまでに、米メジャーリーグサッカーの実況配信やアラビア語映画の中国語吹き替え、全豪オープンやユーロビジョンスポーツでの多言語展開、VODコンテンツの翻訳などを手がけた実績がある。今回の提携により、電通の海外展開ノウハウとCAMB.AIのリアルタイムAI翻訳技術を組み合わせ、日本発コンテンツの海外ファン拡大を支援していく。
第一弾の概要
その第1弾として、文化放送の配信プラットフォーム「QloveR(クローバー)」にて、声優・立花慎之介氏によるオリジナル番組「立花慎之介 僕の声で。君の言葉で。」を制作。7月3日18時から、AI翻訳による英語・中国語版を含む3言語で配信を行う。
番組は、立花慎之介氏が声優やアニメ、ゲームなど日本文化をテーマに語る10分間の構成で、アニメの聖地や観光地の紹介も交えながら、世界中のリスナーに向けて魅力を発信する。今後は、AI翻訳で日本語化した海外コンテンツの配信も予定している。
電通は今後もCAMB.AIとの連携を通じて、日本発コンテンツの発展と、コンテンツホルダーの成長支援に取り組んでいくとしている。