Microsoftは6月28日(現地時間)、「Get ready for Windows 11, version 25H2"」において、Windows 11の次期大型アップデートとなる「バージョン25H2」をWindows Insider Program向けに提供開始したと伝えた。25H2はその後、2025年後半に一般展開へ進む予定となっている。
多くの新機能や機能改善が含まれる大型アップデート
MicrosoftはWindows Insider ProgramのDevチャネル向けに「Windows 11 Insider Preview Build 26200.5670」をリリースした。この最新ビルドには、パスキープロバイダーとして「1Password」を統合するなどの新機能が含まれている。
同社は、このBuild 26200.5670が、「Windows 11 25H2」のバージョン名が付いた最初のInsider Buildになることを明らかにした。
25H2には多くの新機能や機能改善が含まれる。通常、このような大型アップデートのインストールには、通常の更新プログラムの適用と比べて長い時間が必要となる。Microsoftは、24H2から25H2へのアップデートは、これまでの大型アップデートに比べてきわめて短時間で完了し、ダウンタイムを最小限に抑えることができると説明している。
25H2は共有サービスブランチで高速インストール
24H2から25H2へのアップデートが高速な理由は、この2つのバージョンが同じサービスブランチを共有しているからだ。「Windows Shared Servicing Branch」と呼ばれるこの機能は、通常の月次更新プログラムで使用されているのと同じテクノロジーを年次機能更新にも適用するもの。
具体的には、新機能や機能改善などの更新を非アクティブな状態であらかじめ配布しておき、最後に「有効化パッケージ(eKB)」によって有効化することでアップデートが完了する。つまり、24H2の時点ですでに新しい実装の本体はローカルのWindows内に存在するため、新たに大量のプログラムをダウンロードすることなく、1回の再起動だけで素早く25H2にアップデートできるというわけだ。
24H2よりも前のバージョンは注意
なお、24H2よりも前のバージョンは、25H2とはサービスブランチを共有していないため、有効化パッケージによるアップデートを適用できない。これまで通り、すべての新しいコードをダウンロードすることになるため、時間をかけたアップデートが必要となる。
Microsoftは、事前に24H2にアップデートしておき、25H2のリリース後にすぐに移行できるようにすることを推奨している。