
「このまま進んでいけば、トランプ関税不況が来るだろうと考えている」
以前から、米国はハイパーインフレに向かうと主張していたワタミ会長兼社長CEO(最高経営責任者)の渡邉美樹氏は危機感を露わにした。
居酒屋チェーンなどを運営するワタミは、年内に米国ヒューストンに和牛焼肉店のオープンを予定していた。また、ラスベガスで寿司の加工および卸会社を経営し、ホテルやコンビニエンスストアなどに卸している。
ロサンゼルスでも、寿司居酒屋の出店計画を進めていたが、渡邉氏は「(関税がかかる環境下で)どのように日本の食材を使っていくか再考する」と話し、4月14日から渡米して、戦略を練り直すとしている。
米国で事業を行う食品メーカー関係者は「販売価格上昇で消費マインド減少の恐れがある。現地生産含めた柔軟な供給体制構築を検討している」と話す。
今回の追加関税は、世界的に更なるインフレを招くことになる。米国の追加関税措置に対し各国が対抗して報復関税をかければ、世界中でモノが買いづらくなり、経済は縮小に向かう。
世界中の国民の食卓を圧迫することになりかねない今回の関税政策。日本においても物価高や消費者の節約志向はしばらく続きそうだ。