
総務省は、住民基本台帳に基づく2024年の人口移動報告を発表した。東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)では、転入者数が転出者数を上回る「転入超過」が13万5843人と、前年に比べて9328人増えた。転入超過数の増加は22年から3年連続で、東京一極集中が再び加速している。
東京圏の転入超過は日本人に限ると29年連続。転入超過数はコロナ前の19年(14万8783人)の水準に迫った。コロナ禍では一時的に落ち着いたものの、進学や就職による若い世代の転入者が多くなっているという。
都道府県別に見ると、転入超過が最も多かったのは東京都で前年比1万1000人増の7万9285人。転入は46万1454人、転出は38万2169人だった。転入超過数はコロナ禍で21年は5433人まで減ったが、3年連続で増え、コロナ前の水準に戻った。
東京都以外で転入超過だったのは、多い順に神奈川県、埼玉県、大阪府、千葉県、福岡県、山梨県となっている。転出超過は40道府県で、最も多かったのは広島県の1万711人。滋賀県は転入超過から転出超過に転じた。
東京圏以外の三大都市圏では、大阪圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)が2679人の転入超過で、比較可能な14年以降初めて転出超過から転入超過に転じた。名古屋圏(愛知県、岐阜県、三重県)は1万8856人の転出超過だった。
政府は、東京圏の転入超過を27年度に解消する目標を掲げている。
村上誠一郎総務相は「過度な東京一極集中の進展は、少子高齢化、過疎、地方における地域社会の担い手不足や災害リスクなどの点から大きな問題で、その是正は喫緊の課題だ」と強調した。
その上で、村上氏は「関係人口をはじめとする地方への人の流れの創出、拡大は『地方創生2.0』を推進する上で大変重要」と述べ、都市部で活躍したシニア層を即戦力として活用する仕組みの構築のほか、地域おこし協力隊の情報発信やサポート体制の強化などに取り組む考えを示した。