NTTグループは2月20日、2025年大阪・関西万博において低消費電力・大容量高品質・低遅延伝送を特徴とするIOWN APN(All-Photonics Network)を夢洲会場内のパビリオンや催事施設に提供することで、多くのパートナーと共創し未来を先取りした体験を提供することを発表した。
NTT西日本グループ(西日本電信電話、NTTビジネスソリューションズ、エヌ・ティ・ティ・スマートコネクト、NTTSportict)は、IOWN APNを活用した放送業界DX(デジタルトランスフォーメーション)の取り組みの一環として、大阪・関西万博会期中に複数の放送局が共同利用可能なリモートプロダクション設備を提供する。
在阪放送局と共同で実証実験を実施すると共に、IOWN APNを活用したリモートプロダクションの普及拡大に取り組み、番組制作ワークフローの効率化と設備コスト削減を目指すとのことだ。
実証実験の背景
従来のイベント会場での映像制作は、各種制作機器を搭載した中継車を使うのが一般的とされる。中継車の維持コストやスタッフを含めた現地派遣コストに加えて、制作環境構築のためのリードタイムが発生することから、制作ワークフロー全体の効率化が求められている。
取り組みの概要
今回の取り組みでは、データセンターと万博会場および放送局をIOWN APNの技術を活用した「All-Photonics Connect powered by IOWN」で接続。さらにはデータセンター上に制作設備を設置し、複数の放送局が接続できるようにすることで、リモートプロダクション環境の共同利用化を実現する。
これにより、番組制作稼働の効率化や個別の設備投資・維持管理コスト、構築リードタイムの削減を可能とする。