Webデザイナー向け情報配信サイトのNoupeはこのほど、「9 Reasons Why Short-Form Video Content Is Dominating Online Marketing in 2025 - noupe」において、短編動画コンテンツがマーケティングの世界を席巻しているとしてその理由と動画作成のヒントを公開した。
近年はYouTubeショートや、TikTokのバイラルダンス、Instagramリールなどの短編動画が消費者に好まれる傾向にあり、ブランド戦略に影響を与えている。Noupeはその9つの理由を挙げ、2025年のマーケティングの主役になると力説している。
短編動画コンテンツが好まれる9つの理由
Noupeは短編動画コンテンツが好まれる理由として、以下9点を挙げ、2025年はインターネット広告に取って代わるとしている。
(1)遭遇率の上昇
短編動画は従来のコンテンツよりも2~8倍の遭遇率を生み出す。TikTokやInstagram Reelsなどでは、最初の3秒以内に視聴者を引き付ける動画が評価され先頭に表示される。このアルゴリズムにより、小規模ブランドでも遭遇率を向上できる
(2)プラットフォームによるブースト
YouTube、TikTok、Instagramなどのプラットフォームはユーザーを獲得するために、動画を幅広い層に届けようと努力する。これは多額の広告費用をかけずにオーガニックリーチを拡大できることを意味する
(3)モバイル消費者の増加
SNS(Social networking service)利用者の約90%がモバイルデバイスからアクセスしている。そして短編動画はモバイルデバイスと相性がよい
(4)低コスト、大量生産
CapCutやCanvaなどのAIツールを使用すると、個人でも数分でプロ並みの動画を作成できる。また、10分間の広告動画を作成するより、60秒の動画を6つ作成したほうが安く広範囲に配信できる
(5)短編動画の人気上昇
人間の集中力の持続時間は短くなる傾向にあり、現在はわずか8秒とされる。そのため、短時間に理解できるコンテンツが好まれる
(6)コンバージョン(成果)率の向上
TikTokやInstagramでは動画視聴から数秒で商品を購入することができる。消費者の89%が短編動画を視聴してから何かしらの商品を購入している。これは静止画に比べ動画の情報量が多く、緊急性(セールなど)を訴えやすいことも寄与している
(7)マーケティングキャンペーンの多様化
短編動画はインフルエンサーとのコラボレーションからユーザー作成コンテンツ(UGC: User Generated Content)まで幅広くサポートする
(8)より強い感覚の共有
舞台裏のクリップ動画、顧客の商品レビューなど、視聴者目線のコンテンツは短くても感情移入できる。脚本のある広告よりも、より早く信頼を築くことができる
(9)AIとパーソナライゼーションの強化
視聴者の行動分析に基づく個人向けコンテンツの提供が可能。TikTokなどは視聴者の趣味嗜好に合わせ、最適な動画を自動的に配信することがある。短編動画の制作者はこれを利用し、パーソナライズされた短編動画を複数作成することで最適な視聴者にそれぞれ配信することができる
最適な短編動画作成のヒント
Noupeはこれから短編動画を作成するマーケティング担当者に向け、動画作成のヒントを次のように解説している。
- 最初の1秒が肝心。大胆なビジュアルや質問を行う
- トレンドに乗る。ただし、独自のアレンジは必要
- 動画の85%は無音再生される。テキスト解説は必要
- すでにコンテンツがある場合は再利用して短編化する
- ABテストを導入し、サムネイル、CTA(Call-to-Action)、長さを改善する
2025年、短編動画がデジタルマーケティングの中心になるとNoupeは予想している。遭遇率の高さ、低コスト、比類のない汎用性を備えたプラットフォームは、成功を目指すブランド企業には魅力的な舞台だ。Noupeはスタートアップから経験豊富なマーケティング担当者まで、すべての広告配信関係者にチャンスがあるとして取り組みを推奨している。