弥生は1月22日、中小企業向けに銀行機能を有する独自サービス「弥生Bank」を2025年秋にリリースする予定であることを発表した。GMOあおぞらネット銀行が提供するBaaS(Banking as a Service)を活用したFinTechサービスとして展開する。

弥生製品と弥生Bank専用口座を連携することで、同サービス内で預金や振込といった銀行取引までを完結できるようになる。弥生ユーザーは金融サービスをより簡単かつお得に利用可能になるとのことだ。弥生Bankの提供開始には弥生において必要なライセンスを取得することを前提としているという。

  • 弥生Bankのサービスイメージ

    弥生Bankのサービスイメージ

サービス提供の背景

弥生はこれまで、「弥生会計」をはじめとする会計ソフトウェアにおいて事業者の業務効率化を推進するための機能を提供してきた。例として、各金融機関とのAPI(Application Programming Interface)連携を通じた自動仕訳機能「スマート取引取込」では、銀行明細などの取引データを自動で取り込める。しかし実際の支払い業務においては、事業者が弥生製品と銀行サービスそれぞれにアクセスして作業を行う必要があり、手間が発生していた。

サービス概要

今回発表した弥生Bankでは、弥生Bank専用の口座をオンラインでスムーズに開設できるようになり、開設後は弥生製品との連携により仕入れ支払いなどが弥生製品内で操作できるようになる予定。これにより、日々の細かな業務負担を軽減する。

また、弥生とGMOあおぞらネット銀行の両社は、「事業規模が小さく融資の相談から実行までに時間がかかる」あるいは「実現しない」といった課題を抱える事業者に寄り添ったサービスを提供できるよう、弥生Bankで専用口座を開設したユーザーのビジネス成長に合わせて、事業性ローンの提供や金利優遇サービスの提供なども視野に入れた検討を進めるとのことだ。