Metaは1月21日(日本時間)、保護者の見守りの下で10代の利用者向けに提供する「ティーンアカウント」を日本国内で導入開始することを発表した。対象となるのは13歳から17歳の国内利用者(以下、10代の利用者)。対象ユーザーは順次自動的にティーンアカウントに移行する。

同機能は2024年9月にアメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダで提供を開始し、年末時点までにEU域内にも拡大した。さらに今年はMetaが提供する他のプラットフォームでも導入を開始する予定だという。

  • 10代の利用者向けの保護機能を導入する

    10代の利用者向けの保護機能を導入する

10代利用者のInstagram体験を再構築

Metaは、「10代の子どもたちのソーシャルメディア利用について保護者が望むのは、彼らが危険もしくは不適切な体験をするのではないかと心配する必要なく、友達との交流や、興味があることを発見するためにSNSを使えること」だとして、ティーンアカウントを通じて10代の利用者のアプリ体験を再構築する。

新しい体験とは、保護者へのサポートを強化し、適切な保護機能によって子どもたちが安全だという安心感を得られるようにデザインしたものとなる。

保護者の懸念に応える機能を追加

ティーンアカウントとして新たに提供する「非公開アカウント」機能では、デフォルトとしてアカウント設定は非公開になり、10代の利用者は新しいフォロワーからのフォローリクエストを都度承認する必要がある。

フォロワー以外のユーザーは10代の利用者のコンテンツを閲覧できず、やりとりもできない。この設定は16歳未満のすべての10代の利用者(既にInstagramを使用している人および新規登録者を含む)と、18歳未満の利用者がアプリに新規登録する際に適用される。

また、「メッセージの制限」では、10代の利用者には最も厳しい設定が適用され、自身がフォローしている、あるいは既につながっている相手からのメッセージしか受け取れない仕様となる。

「不適切なコンテンツの制限」として、10代の利用者は不適切なコンテンツをコントロールする設定で最も制限度の高いオプションが自動的に適用される。発見タブやリールなどに表示される不適切なコンテンツ(人々が戦う様子や美容整形を勧める内容など)の種類が制限される。

「制限されたやりとり」機能により、10代の利用者をタグ付けもしくはメンションできるのは、彼らがフォローしているアカウントだけに制限される。また、いじめ対策の機能として、最も制限度の高い「非表示ワード」を自動的に適用し、コメントやメッセージ(DM)のリクエスト内に含まれる攻撃的な言葉やフレーズがフィルタリングされる。

「利用時間のリマインダー」機能を追加したことで、10代の利用者には1日当たりの利用時間が60分を超えるとアプリを閉じるように通知が届く。「スリープモード」は午後10時から翌午前7時まで通知をミュートにし、DMには自動返信メッセージが送信される。

Metaはこれらの新たな保護機能について、子どもたちがオンライン上で誰と会話しているのか、どんなコンテンツを見ているのか、アプリを利用する時間は有意義なものか、といった保護者が抱える最も大きな悩みに対応するものだとしている。保護機能は自動的に適用され、設定の緩和は保護者が決定する。

ペアレンタルコントロール機能を導入

ティーンアカウントは新たな保護機能を自動的に適用するが、子どもの体験により深く関わりたいと考える保護者に向けて、新たなペアレンタルコントロールの機能を導入する。

会話をしている相手を把握可能となり、子どものメッセージを保護者が読むことはできないものの、過去7日間に誰にメッセージを送ったのかを確認できるようになる。また、1日の利用時間を制限し、Instagramの利用時間を保護者が決められるようになる。設定した時間に達すると、子どもはアプリにアクセスできない。夜間など特定の時間帯の利用制限も可能。