The Registerは12月24日(現地時間)、「Microsoft Edge takes a victory lap with usage stats for 2024 • The Register」において、Microsoft Edgeの戦略に否定的な見解を述べた。視点をずらした高い自己評価を非難し、ユーザー満足度の向上を目指すべきだと訴えている。
Microsoft Edgeの戦略
Microsoftは12月19日(米国時間)、「2024 Year-in-Review: A look back at your year with Microsoft Edge - Microsoft Edge Blog」において、2024年のMicrosoft Edge年間レビューを公開した。レビューでは次の成果を誇示し、優れたWebブラウザと評価している。
- EdgeのCopilotを利用したAIチャットへの参加が、1年間で100億回以上あった
- 38兆文字を超える自動翻訳を行った
- スリープタブを使用することで、メモリーを7兆メガバイト以上節約した
また、MicrosoftはEdgeの使命について、次のように述べている。
Microsoft EdgeはAIを搭載したスマートなブラウザーを提供することで、作業をより迅速にこなし、豊富な情報に簡単にアクセスできるようにし、ユーザーが趣味に時間を費やせるようにします。
市場シェアの言及がない
The RegisterはこのMicrosoftのレビューに対し、市場シェアの言及がないと指摘している。StatCounterの過去1年間の統計によると、主要な各種Webブラウザの市場シェアはほぼ横ばいで、目立った変化はない。
トップを独走しているのはGoogle Chromeで約65~66%を推移、2位のMicrosoft Edgeは約12~13%を推移している。
また、The RegisterはMicrosoftが公表した成果に対し、次の指摘を行っている。
- AIチャットに他のWebブラウザのインストール方法を尋ねた回数はどれだけあったのだろうか
偏った見方かもしれないが、Microsoftはチャットの質疑応答回数ではなく、参加数を誇示している。これではユーザーが必要としてAIチャットを開いたのか判断できない。
有名なジョークに「Chromeをダウンロードするために、WindowsユーザーはEdgeを使用する」という話があるが、まさにその通りであり、数値だけではユーザーの実態は見えてこない。
ユーザーの求めるWebブラウザとは
ユーザーがWebブラウザに求める機能は人それぞれだ。Webブラウザの開発企業もこの事実をよく理解しており、拡張機能を提供することで、ユーザーが好みのWebブラウザ環境を構築できるようにしている。
しかしながら、Microsoftは新しい機能をオプションではなく強制する傾向にある。EdgeのCopilotも非表示にはできるが、消すことはできない。セキュリティやプライバシー機能であれば消せないのは当然だと考えられるが、Copliotは必須なのだろうか。
ユーザー評価は市場シェアが証明している。実際のところ、Mozilla Firefoxを除けば主要Webブラウザの搭載エンジンはChromiumであり基本部分に違いはない。差別化のために各社努力していることは理解できる。しかしながら、The Registerは現状のCopliot搭載Webブラウザがユーザーの求めている機能なのか、疑問を投げかけている。

