オンワード樫山が展開するブランド「UNFILO(アンフィーロ)」は、機能性とデザイン性を両立した商品力と、言葉選びなどに工夫した発信力で成長を続けている。2023年2月期の売上高は前期比1.9倍となった。ブランドの代表商品であるボトムスは今年10月に累計販売数8万本を突破している。今後もスピード感ある商品開発や、新規顧客を取り込む発信に注力する考えだ。
2021年秋に本格スタートした「UNFILO」は、機能性とデザイン性を兼ね備えたファッションブランド。オンワードグループの自社ECサイトやOMO店舗、ポップアップストアが主な販路だ。顧客の声を素早く反映する商品展開と、動画やキャッチコピーにこだわった発信を強みとしている。
コンセプトの「機能美」や代表商品の「最愛ジョグパン」といった、短い言葉で機能を説明できるキャッチコピーや商品名が特長だ。
▲BEAUTY MOVE 最愛ジョグパン
「オンラインで売るためには、インパクトがあり、覚えやすい商品名やキャッチコピーが重要だ。商品の特性がすぐに伝わるような言葉選びに注力している」(第三カンパニー UNFILO Div. 販売Sec. 鈴木和香氏)と説明した。
近年の酷暑を背景に、2025年春夏期は高い通気性と吸水速乾に優れた素材「BREEZE MOVE(ブリーズムーブ)」を使用したシャツなどを発売する予定だ。
生産や販売の仕方については、「ECサイトなどで得た声や販売状況を常に確認して、販売と計画などの調整を並行する。素早いアクションやレスポンスで社内外と連携し、スピード感ある商品展開を実現している」(同)と話した。
▲「オンワード・クローゼット」などで販売
まだ新しいブランドであることから、認知度には伸びしろを感じているという。
「商品からブランドを知ってもらう流れも想定している。商品の特性がすぐに伝わる名前やキャッチコピーには今後もこだわり、競争力をつけていきたい」(同)と意気込んでいる。