SCSKは12月16日、AI活用に必要なデータ統合基盤およびAI基盤を備える「NebulaShift ai(ネビュラシフト エーアイ)」を提供開始することを発表した。同サービスは2023年12月に発表したクラウドネイティブなオファリング「NebulaShift」をAI領域へと拡張するものだという。
企業が保持するさまざまなデータを収集し分析および加工するデータ統合基盤とAI基盤に加え、伴走支援サービスをニーズに合わせた環境で提供する。より高精度なAIモデルの開発により企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を支援するとしている。
データ統合基盤とAI基盤
NebulaShift aiはデータ仮想化技術やデータレイクハウス技術により、取り扱うデータ種別やデータ発生場所にかかわらず、一元的なデータ統合基盤を提供する。これにより、データのサイロ化を排除しデータ分析の効率を向上させ、データ品質を担保することで高精度なAIモデルを作成できるという。
また、パフォーマンスの最大化を目的とするリファレンスアーキテクチャに基づいたAI基盤を、顧客の要件やニーズに応じたベンダー各社のソリューションと共に提供する。複雑な運用を簡略化し、開発やパイロット環境から本番環境への迅速な移行や本番環境の拡張を支援する。
伴走支援サービス
ユーザー企業のAIコンサルテーションに向けて、SCSKのデータエンジニアやデータサイエンティスト、AIエンジニアなどが伴走型で支援する。さらに、オープンソースLLM(Large Language Models:大規模言語モデル)を用いたRAG(Retrieval-Augmented Generation:検索拡張生成)やファインチューニング技術、マルチAIエージェント技術などを用いて、生成AIの精度向上を支援する。
柔軟なインフラ環境
さらに同サービスでは、オンプレミス環境やパブリッククラウド環境など、ユーザー企業のAI活用に適したインフラ環境を提供する。また、大規模モデルや複数モデルでの推論、データガバナンスの担保にも対応可能とのことだ。
高付加価値データセンターサービス
GPUサーバなどの高発熱・高排熱サーバ向け「高負荷ハウジングサービス」を、各パブリッククラウドとの閉域接続を実現するマルチクラウド接続サービス「SCNX」の活用することで、AIワークロードの安定稼働を実現するという。