電通で独自のアプローチにより企業の未来価値を見いだす国内電通グループの横断組織である「未来事業創研」は12月10日、未来予測ツールと生成AIを活用し、未来の生活者像を具体化できる「電通 未来人ジェネレーター」を開発したことを発表した。
電通 未来人ジェネレーターの概要
電通 未来人ジェネレーターは、2040年の社会実態を予測して、未来の兆しや情報を集め、100テーマ別により良い未来を構想するためのヒントをまとめた「電通 未来ファインダー100」のほか、国内電通グループが収集した独自データや未来事業創研の専門的な知見を活用したツール。
性年代や居住地、生活充実度などのプロンプトを入力すると、2040年の社会実態を踏まえて、未来の生活者の人となりやライフスタイル、カスタマージャーニー(各種商品の購買に至る道筋)、メディア接触状況(情報入手経路)などを一覧で見ることができる。
同ツールを活用することで、ある程度予測できる未来の環境変化に加え、その時代に生きる生活者がどのようなことを考え、どのような日々を送っているのかが分かり、未来に向けた商品やサービスの開発、ビジョンやパーパスの創出、未来に求められる自社の価値規定などをより解像度高く行うことが可能。
電通 未来人ジェネレーターの特徴
電通 未来人ジェネレーターには、「2040年の未来で起こり得ることや、そこにどのような機会が存在するのか」という考察もインプットされている。
さらに、電通の消費者研究プロジェクトチームである「DENTSU DESIRE DESIGN」が、テンションが上がったり、感動したりした買い物や体験を「心が動く消費」と定義して定期的に実施している「心が動く消費調査」の最新結果をもとに、人間の消費行動に強く影響を及ぼす「11の欲望」の分析も盛り込み、普遍的な欲望・欲求を踏まえ、2040年の未来に生きる生活者像を描く。
「人」に着目して整理したデータや情報ツールを持つ国内電通グループならではの独自の切り口により、解像度の高い未来の生活者像を描くことができる点が大きな特徴となっている。
今後の展望
未来事業創研は、予測された未来を待つのではなく、人・社会にとって持続可能な「ありたき未来」を可視化し、その未来を実現していくために、「電通 未来人ジェネレーター」を活用して顧客企業の未来事業創造や中長期戦略の策定、パーパス・ビジョン策定支援を実施していきたい構え。
同ツールを活用したワークショップ、コンサルティングサービスを通じて、顧客企業の担当者を「ポストSDGs」である2040年の未来社会にいざない、短期的な発想に縛られることなく未来事業を構想することを可能にしたい考え。
同社は、未来事業創研の活動をはじめ、これからも顧客企業の事業成長に必要な、未来に向けた事業創造・変革の実現に貢献していく方針。