博報堂DYホールディングスは12月9日、Acompanyと共同で、生成AIで生成した画像の著作権侵害リスクを自動判定するツールを開発したことを発表した。一部社内での試験運用を経て、今後、博報堂DYグループにおける全社提供およびビジネス展開を進めていく方針。

画像類似度チェッカーツールの概要

画像類似度チェッカーツールは、生成AIで生成した画像の著作権侵害リスクを自動で算出し、そのリスクを確認できるツール。チェック対象となる画像をWeb検索することで類似性が高い既存画像を自動で検出し、類似度の高い順に表示することができる。

また、画像に関連する特徴やキーワードを自動で生成し、それを用いることでより精度の高い類似画像検索が可能になり、クライアント企業に提案するクリエイティブの安全性と信頼性を担保することも可能。

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画像類似度チェッカーツールの機能

画像類似度チェッカーツールの機能としては、チェック対象となる画像を取り込み、一部を範囲指定して検索することが可能な「画像のクロップ機能」、Googleの画像検索機能と併せて、任意のキーワードを設定し検索が可能な「類似画像検索」などが搭載されている。

また、チェック対象となる画像に含まれる特徴を生成AIによってキーワード抽出、そのキーワードを用いることでより精度の高い類似画像検索が可能な「画像のキーワード抽出機能」や、チェック対象の画像と類似画像を複数のアルゴリズムを用いて評価し、類似度順でランキング化し、一定基準を上回る画像をハイライトする「類似度の自動判定」も搭載されている。

なお現在、同ツールは一部社内での試験運用を完了し、博報堂DYグループ全社への提供にむけた準備を進めている。

今後の展開

同ツールの活用により、クライアント企業へ提案するクリエイティブの安全性を担保し、生成AIを活用した広告施策のリスクを低減できる体制を目指す。

なお、現時点では同ツールは社内利用を目的としており、今後Acompanyとは同ツールのビジネス展開について協議を行い、さらに幅広い領域での活用を模索していく構え。