スクデット、 「AI丸投げは要注意」 不正検知で導入で注意すべき3つのポイント

AIを活用した不正検知サービス「Sift(シフト)」を提供するスクデットは、アパレルEC企業に対して、「不正検知ツールを導入する上で気を付けるべき三つのポイント」を提言している。①年商10億円以上のアパレルECはAI型を活用すべし ②AIに丸投げせず、人間の判断をフィードバックすべし ③過去の不正データを判定に活用すべし――の3点だ。不正者に狙われがちなアパレルECだが、この3点に注意すれば、不正を抑えつつ、売り上げの向上にもつなげられるとしている。

<年商10億円超はAI向き>

スクデットによれば、アパレルECは全体的に見て、特に不正購入に狙われがちな業界だという。ブランド品や限定品など、転売されやすい商材が多いからなのだそうだ。

アパレルEC業界では、不正検知ツールの導入を進めている企業は多いものの、事業者が不正判定のルールを事前に決めて運用する「ルールベース型」のツールを採用しているケースが多いとしている。

スクデットの関隆進取締役によると、年商10億円以上のファッションEC企業は、過去の顧客や取引のデータを大量に保有しているため、AI型の不正検知サービスを導入した場合、精度の高い運用を行うことが可能だという。「一定規模以上のファッション系EC企業は、AI型の不正検知ツールの導入をお勧めする」(関氏)としている。

<効率か顧客体験か>

ただ、AI型の不正検知ツールに依存しすぎるのも要注意だという。

AI型の不正検知ツールの中には、不正判定を「OK」か「NG」のいずれかで処理するだけのものもある。そのため、正しいユーザーの注文をブロックしてしまうケースもあるという。

「完全にAI型を採用した結果、全取引を目視チェックするという本末転倒のケースもある。上記ケースを避けるために、AIとルールチューニングの併用が可能なSiftのようなサービスがおすすめだ」(関氏)としている。

多くのファッション系EC企業は、自社の不正注文の傾向を把握し、独自に対策を講じているそうだ。例えば、「新商品発売の○日後に会員登録したユーザーに不正注文が多い」といったことだ。

EC事業者が独自に蓄積している不正判定のノウハウを、不正判定のルールに反映できるツールの導入が望ましいという。

スクデットが提供している「Sift」では、AIによって不正の自動判定を行う。同時に、事業者自身が細かい不正判定のチューニングを行うことも可能だという。年商10億円以上のアパレルEC企業の導入事例も多数あるとしている。

・「Sift」のサービスサイトはこちら

https://sift.scudetto.com/