電通は11月26日、2024年1月に発表した次世代マーケティングモデル「Marketing For Growth」をリテールメディア領域にも展開し、「Marketing For Growth Retail Media」として、サービスの提供を開始したことを発表した。
サーグローバルでリテールメディアを活用する企業も対象
同サービスでは、国内電通グループ横断組織「dentsu retail unit」の専門スタッフが中心となって、各種購買データを統合的に分析し、リテールメディアへの投資を拡大する企業へのマーケティング支援を推進する。
また、国内だけでなくグローバルでもリテールメディアを活用する企業を対象に、コンサルティングから運用、最適化までをサポートし、新たな収益を創造する支援体制を整えていく方針。
「Marketing For Growth Retail Media」の概要
リテールメディアとは、小売企業が媒体社もしくはデータホルダーとして提供している広告媒体のことを指し、近年はさまざまな顧客接点がオンライン・オフラインを問わずメディア化されている。
Marketing For Growth Retail Mediaでは、メーカー企業のリテールメディア活用に対して、「ID単位でのマーケティングPDCAの提供」「リテールごとに最適化されたシームレスな顧客体験の提供」といった内容の統合支援サービスを提供する。
ID単位でのマーケティングPDCA
リテールごとのIDデータを活用し、以下のような3つのレイヤーでのマーケティングPDCAの実行支援を行う。またPDCAを通じて、マーケティング投資対効果(mROI)の把握と向上を継続的に実施する。
単一リテール内におけるPDCA ターゲットとKPIを設定し、小売企業と共にトライアルやリピートなどの施策を短期で回しながら、中長期で顧客育成を行う。
複数リテールメディアの統合PDCA 各小売企業の特徴を踏まえつつ個別に課題を設定し、課題の優先順位などに基づき小売企業間の予算配分を行う。その上で施策効果を統合的に読み解きながら、より効果の高いリテールメディアへの投資を最適化する。
マスメディアと複数リテールメディアを統合したPDCA 上記のPDCAフレームにマスメディア施策も統合し、効果の把握とメディア全体予算の最適化を行う。
リテールごとに最適化されたシームレスな顧客体験の提供
生活者視点で、日常の接点から店頭まで一気通貫したシームレスな顧客体験を設計し提供するためには、リテールごとのリテール施策(リテールメディア)、テレビやデジタル広告といったメディア施策、そして購買後のCRM施策などを連携させる必要がある。
そのため、dentsu reatail unitでは、国内電通グループ各社の強みを掛け合わせ、各施策の連携を強化しつつ、複雑なオペレーションを実現する体制を整えている。