NECは11月14日、ファイルサーバ専用ストレージ「iStorage NS」シリーズとWasabiのクラウドストレージ「Wasabi Hot Cloud Storage」を組み合わせたファイルサーバソリューション「ハイブリッドNAS for Wasabi Hot Cloud Storage」を同日より販売開始したと発表した。
「ハイブリッドNAS for Wasabi Hot Cloud Storage」の概要
昨今、企業や団体では、ファイルサーバで管理するデータ容量が増え続けており、ストレージ容量の逼迫が課題となっている。この解決策としてクラウドストレージの活用が注目される一方で、クラウドストレージに不安を感じているユーザーも多く存在している。
こうした課題の解決に向け、NECはクラウドストレージを利用してファイルサーバのストレージ容量をシンプルに増やしたいという顧客をメインターゲットに、オンプレミスストレージ「iStorage NS100Tm」とWasabiのクラウドストレージ「Wasabi Hot Cloud Storage」のライセンスをセットにして提供する。
「iStorage NS100Tm」は「Wasabi Hot Cloud Storage」と連携するためのソフトウェア「Wasabi Cloud NAS」を装備しており、顧客自身でクラウドストレージとの連携環境を構築することが可能。
また、クラウドストレージの料金プランは、「容量」と「利用年数」の組み合わせの1種類とシンプルで、オンプレミスとクラウドストレージ間のデータのやり取りには費用がかからない体系となっている。
オンプレミスとクラウドのストレージ連携のメリット
オンプレミスとクラウドのストレージ連携では、オンプレミスにファイルを格納するとクラウド側にも事前に設定したタイミングでファイルを複製する。オンプレミスに格納したファイルは、指定した時間や条件に基づいて属性情報のみの状態で保持されるため、オンプレミスのストレージ容量を効率よく管理できる。
さらに、ファイル自体はクラウドストレージに保管され、ストレージの容量が不足した場合は、クラウドストレージの増設で対応できるため、増設ディスクの準備や作業時間の確保などで時間を要するオンプレミスストレージの増設に比べて迅速に対応できる。
また、オンプレミスとクラウド間はシームレスに連携しているため、利用者はクラウドを意識せずにオンプレミスへアクセスでき、使い慣れたWindowsエクスプローラでファイルを操作することが可能。
さらに、クラウド側に全データが格納される同ソリューションでは、オンプレミスのストレージが故障・停止した場合にクラウドからデータをそのまま再読み込みする方法で復旧作業を行うこともできる。
バックアップツールを利用する方法に比べて、リストア(復元作業)を行わずに対応できるため、サービスの停止時間を短縮し、重要業務の継続性を確保する迅速な障害復旧を支援する。
価格および受注・出荷開始日は以下の通り。