10月12日、東京建物など3社が出資した「Tokyo Sports Wellness Village」は東京・有明で複合型スポーツレジャー施設「有明アーバンスポーツパーク」を開業した。
敷地面積は約3.1ヘクタールで、その中ではスケートボード、ボルダリング、3人制バスケットボールといったスポーツを、東京オリンピックで使用された設備で体験できる他、ランニングやロープアスレチック、カフェ、フードモール、ドッグサロンなども設置している。
この施設は東京都が公共施設整備に民間企業の資金やノウハウを活用する「PFI」(Private Finance Initiative)事業として推進したもの。運営は2035年2月末までの予定となっている。
スケートボードなどの「アーバンスポーツ」を体験できるだけでなく、スポーツに親しむ次世代の育成や、サステナビリティ社会の実現に向けた活動の拠点ともなる施設。施設の開業準備副責任者の岩田彰徳氏は「いろいろな世代にスポーツに親しんでもらいたい」と話す。
サステナビリティへの取り組みでは東レが参画している。同社は、回収ペットボトルをリサイクル繊維にする「&+」(アンドプラス)を展開しているが、施設内にペットボトルの回収ボックスを設置し、それを原料にして施設のスタッフウェアを製造する。今後は、このリサイクル繊維を活用して、来場者向けのグッズを製作することも視野に入れている。
他にも、夏場の暑さを防ぐために、高い遮熱性、遮光性を持つ東レの「サマーシールド」を活用したテントを施設内に設置。
他にもスポーツ用義足の開発を手掛けるサイボーグ社の拠点も入居。東レが提供する炭素繊維を使って、パラリンピックで活躍するアスリートをサポートしているが、今後は子ども達に向けた手に届きやすい価格の義足も展開していく。
東京オリンピックの「レガシー」を受け継ぐだけでなく、環境や障害を抱える人達との共生など、様々な問題を考えさせる施設となっている。