GitHubが、AIを活用し自然言語だけでアプリケーションを開発できるツール「GitHub Spark」を発表した。現地時間10月29日、サンフランシスコで開催されたGitHubの開発者カンファレンス「GitHub Universe ’24」にて、同社は「GitHub Copilot」のマルチモデル化やVS Codeの「GitHub Copilot」「GitHub Copilot Workspace」「GitHub Models」「Copilot Autofix」の大幅アップデートなどの発表をおこなったが、多くの注目を集めたのは自然言語(NL)でマイクロアプリを開発できる「GitHub Spark」だ。
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GitHub Spark(公式Webサイト)
自然言語による記述だけでアプリを作成する「GitHub Spark」
「GitHub Spark」は、10億人の開発者を支援するビジョンのもと、自然言語による記述だけで、コードの作成やデプロイなど不要でマイクロアプリを作成し共有できるツール。現在は、まだ開発段階でテクニカルプレビューに参加することで機能を利用できる。同社では、YouTubeでアプリを作成する動画でその機能の一端を公開している。
同社では作成したマイクロアプリを「Spark」と名付けており、Webサイトで、作成されたアプリを何点か紹介している。
「GitHub Spark」の機能とLLMへのアクセスを可能とする「マネージドランタイム環境」
「GitHub Spark」のシステムは「NLベースエディタ」とSparkのホストとデータストレージ及びテーマの設定、LLM(大規模言語モデル)へのアクセスを可能とする「マネージドランタイム環境」、Sparkの起動と管理を行う「PWA対応ダッシュボード」の3つのコンポーネントで構成されている。
「リビジョンバリアント」は、作成時にバリアント(変種)を作成するオプションで3から6つの異なるバージョンをAIが自動生成する。ユーザーはバリアントを利用することで更なる効率的な開発が可能となっている。
「自動履歴」は、すべてのリビジョンを自動保存し復元できる機能。「モデルの選択」は利用可能なLLMを自由に選択できる機能で、現時点において「Claude Sonnet 3.5」「GPT-4o」「o1-preview」「o1-mini」から選択して利用できる。
作成したアプリは、PWA(Progressive Web Apps)経由でデスクトップ、タブレット、モバイルにインストールして実行できる。アプリのUIも組込みUI コンポーネントとテーマ設定可能なデザイン システムで簡単に調整可能となっている。また、アプリに保存されるデータストレージとデータエディターも提供する他、「GitHub Models」と統合したLLM機能の利用にも対応、プロンプトエディターを活用した修正作業を行うこともできる。GitHubはこれらの機能を実行可能なマネージドランタイム環境の提供を発表している。
「GitHub Spark」の利用は、Webサイトから「テクニカルプレビュー」に申込む必要がある。現在利用順番待ちで利用可能になるとメールで通知が届く。詳細はWebサイトで確認できる。