財務・会計システムや経営情報サービスの開発・販売を行うミロク情報サービスは、同社のアセットとRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を活用した独自開発の対応システム「MJS BOT(仮)」の社内運用を開始した。

  • 「MJS BOT(仮)」の画面イメージ

10月よりカスタマーサポート部門で開始した「MJS BOT」は、カスタマーサポート部門のスタッフが入力した質問に対してRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を用いてAIが問い合わせに回答するシステム。財務・会計システムや経営情報サービスを展開する同社が会計事務所と企業のユーザー向けに設置しているカスタマーサポート部では、年間42万件超の問い合わせに対応しており、豊富なアセットからAIが適切な回答を表示。生成AIには、Microsoft社のAzure OpenAI Serviceを採用、プライベートなネットワーク環境を構築し、社内情報が外部へ漏えいしない環境を使用する。

カスタマーサポート部門の業務効率化のために自社アセットを用いて開発された「MJS BOT」だが、今後は顧客が直接入力して回答を得られるシステムを目指す考えだ。RAG技術では、企業が持つ膨大なデータの検索と生成AIの統合が価値を生み出す。財務・会計システムを展開する同社のアセットからは、専門性を要する日本の財務会計や税務に聡いAIが生み出されていくことが期待できる。