アウトドアブランド「コールマン」、情報発信や体験会でネット購入のハードル下げる

ニューウェルブランズ・ジャパンは、1976年からアウトドアブランド「コールマン」の製品を販売している。アウトドアに対する初心者の心理的ハードルを下げるオンラインコンテンツや体験型イベントなどを通して、ECサイトの売り上げを伸ばそうとしている。

ブランドの知名度の高さから、自社ECサイトの来訪者は、「コールマン」などのキーワードの検索による自然流入が約半数となっているという。

「老舗ならではの信頼感が強みだ。アフターフォローなどもしっかりと注力して、ECサイトでも安心感を持って買ってもらえるような取り組みをしている」(コールマン事業部 マーケティング本部 ディレクター 根本昌幸氏)と話した。

アウトドア用品は異業種からの参入もあり競争が激しいが、「『コールマン』で買えば間違いない」(同)といった声の多い、安定したポジションだという。

コロナ禍をきっかけとしたキャンプブームは収束したという声もあるが、「アウトドアに興味や関心のある人はまだまだいる。きっかけがつかめていない人が多い」(同)と話す。

アウトドアを始めるハードルを下げるため、「LINE」を活用したオンラインコミュニティー「キャンプはじめる部」やリアルイベントを開催している。

▲「キャンプの楽しみ方/心がまえ」や「実践」についてレクチャーする

リアルイベントは国内各地のキャンプ場などで実施している。2024年6月には、より気軽に参加できるイベントとして、都内でワークショップを開催した。

「『またイベントに参加したい』『実際にキャンプをしてみたい』という声が多かった。キャンプを始めるためのきっかけになったと思う」(同)と手応えがあったという。

▲イベントの特設サイト

今後も、オンラインコミュニティー、コンテンツ、リアルイベントなどをキャンプを始めるきっかけを創出する場とし、店舗やECサイトでの購入に誘導する流れを強化していく。

「広告だけではなく、実際の体験やリアルの声を生かした説得力のある発信を続ける。商品の幅が広いからこそ、道具一式を提案することもできる。アウトドア市場を盛り上げていきたい」(同)と話した。