「リアルタイム在庫表示」「簡単な返品交換」のニーズが高い【Reproが「ECサイトの利用実態調査」の結果公開】

Reproはこのほど、ECサイトの利用状況に関するユーザー調査を実施し、その結果を「ECサイトについての利用実態調査レポート 2024」として公開した。ECサイト訪問時、約3割が「購入したい商品は決まっていない」と回答し、アプリとWebサイトの利用優先度はアプリの方がやや高いことなどが分かった。

マーケティングソリューションの提供によりWebとアプリの収益最大化を支援するReproは、自社のECサイトを利用したことがある1030名を対象に、「ECサイトについての利用実態調査」(調査期間1月26日~28日)を実施。その結果をまとめ、ECサービスを利用するユーザーの購買行動を紐解き、アプリやWebサイト、店舗やECサイトをどのように使い分けているのかなどを明らかにした。

ECサイト訪問時に購入したい商品は決まっているかを尋ねた問いでは、いずれのジャンルにおいても「おおよそ決まっている」人がもっとも多く、中でも「日用品・雑貨」ジャンルでは56.9%に達した。その他ジャンルも4~5割が「おおよそ決まっている」と回答した。「書籍・メディア」に関しては、「常に決まっている」という回答が19.8%と、他と比較して多い結果となった。

【ECサイト訪問時、購入したい商品は決まっているか】

購入したいものが決まっていないときにどのように探すかを尋ねたところ、「ECサイトで探す」の回答が81.8%がもっとも多かった。ユーザーは商品購入時に、そのECサイトを回遊しながら商品を比較・検討していると考えられると推察している。

スマートフォンでECサイトを利用する際、アプリとWebサイトのどちらを優先的に使うかという質問では、「アプリを優先して利用する」が43.4%、「Webサイトを優先して利用する」が35.9%と、アプリのほうがやや高い結果となった。

【商品購入時のアプリ・Webの利用について】

アプリを優先的に利用すると回答した人にその理由をたずねた問い(複数回答)では、「アプリが使いやすいから」が82.8%ともっとも多く、「アプリのほうがお得になるから」(34.9%)、「インストールされているから」(32.7%)、「決済が簡単だから」(31.1%)と続いた。この結果から、ユーザーはアプリに対し使いやすさや利用するメリットを感じられれば、優先的にアプリを使用すると考えられるとしている。

【アプリを優先的に利用する理由】

一方で、Webサイトを優先的に利用すると回答した人にその理由をたずねた問い(複数回答)では、「Webサイトのほうが使いやすいから」が88.1%と、アプリを優先的に利用する理由とほぼ変わらない結果となった。ユーザーは、アプリ・Webサイトのどちらを利用するにしても、「使いやすいかどうか」をもっとも重視していることが分かった。

【Webサイトを優先的に利用する理由】

ECサイトで商品を購入する際に重視することについて、「価格」「レビュー・評価」「キャンペーン・セール情報」「送料・配送オプション」「ECサイトのデザイン・レイアウト」「ECサイトの使いやすさ」の6項目における重要度を尋ねたところ、「大きく重要視する」の回答がもっとも多かったのは、「価格」(56.2%)で、「送料・配送オプション」(39.2%)が続いた。一方、「ECサイトのデザイン・レイアウト」は11.6%ともっとも少なく、多くの人がほとんど重視していないことが分かった。

【ECサイトで商品を購入する際に重視すること】

ECサイトで便利だと感じた、またはあると嬉しいと感じる機能について尋ねたところ、「とても便利/嬉しいと感じる」「やや便利/嬉しいと感じる」を合わせた割合がもっとも高いのは「リアルタイム在庫状況」(60%)で、「返品・交換プロセスの簡便さ」(56.6%)、「セールのプッシュ通知」(44.9%)が続いた。

【ECサイトで便利だと感じた・あると嬉しいと感じる機能】

今回の調査で、ユーザーがECサイトで商品を購入する際は、アプリ・Webサイトを問わず「使いやすさ」を重視しており、購入のタイミングを逃したくないユーザーにとって重要「リアルタイム在庫機能」、「購入に失敗したくない」というユーザーの安心感につながる「返品・交換プロセスの簡便さ」、セールに向けた商品購入の判断ができる「セールなどのプッシュ通知」に利便性を感じる人が多いことが分かったという。

ECサイトを利用し続けてもらうには、使いやすいと思ってもらえるよう機能面やUI面に配慮することが重要だとしている。自社アプリがある場合は、プッシュ通知で適切に情報を届けるなど、アプリを有効活用することもECでの売上を伸ばすポイントとなるとの考えを示した。