宝寿園、テレビ通販で人気の健康野草茶「宝寿茶」がネットでも好評 接点を増やし購買層拡大

宝寿園は、健康野草茶「宝寿茶」の販売が伸長している。販売開始から30年以上、変わらない味で愛飲者を抱えながら、テレビ通販などで新規顧客を獲得している。購買層の拡大を目指して、自社ECサイトも整備した。お茶との接点を増やし、若年層にもアプローチしたい考えだ。

購買層は40~80代。「三世代で飲んでいる家庭もある」(倉持純一取締役)と言う。

若い世代への訴求には、「マイボトルを持ち歩く習慣があるとお茶への親しみが増す。飲んでもらうことが最大のマーケティング」(広告宣伝部 安達良和部長)とみる。お茶との接点が10~20代からの購買にもつながると期待を寄せる。

フェイスブックやインスタグラムでの情報発信も始めた。お茶をいれる文化や所作を、癒しの時間として提案している。これによりヨガスタジオや整体院からのOEM受注にもつながったという。

お試しサイズを用意して、新規顧客の獲得につなげている。オンラインショップ「宝寿園」の定期購入には、200グラム税込2592円の続けやすい商品を用意している。

健康茶は即時的に効果が得られるものではないため、飲みやすく続けていけることが大切だと考えている。

▲「宝寿茶」

「宝寿茶」開発のきっかけは、経営する薬膳料理屋で、オリジナルの「締めのお茶」を提供しようとしたことだった。フライパンで18種類の素材をそれぞれの適温に合わせて焙煎し、来店客の反応を見ながら3年かけて開発した。食後・飲酒後にさっぱりできる味と、くせの少ない飲み口を追求した。来店客と一緒に突き詰めた味を維持し続けることに努めている。

茶葉単体で購入したいという来店客からの要望を受けて、茶葉を簡易的に袋詰めして、来店客向けに販売し始めたことが現在の通販につながっている。

テレビ通販専門チャンネル「ショップチャンネル」には2002年から出演。1キログラムの「宝寿茶」が1回の放送で2万個売れることもある。購入者の約4割が新規顧客だったこともあるという。

今後、オンラインショップ「宝寿園」ではアイテム数の拡充を検討している。ドクダミ茶やハトムギ茶なども展開し、「宝寿茶」からたどり着いた消費者が触れる商品を増やしていきたい考えだ。