三井不動産と伊藤忠商事は8月6日、物流不動産分野における協業に関する契約を締結したことを発表した。両社は、それぞれがスポンサーを務める三井不動産ロジスティクスパークとアドバンス・ロジスティクスの合併にともない、スポンサー間の協力関係を構築の上、物流およびインダストリアル不動産を中心とした不動産開発を共同で推進していきたい構え。

  • スキーム図

    スキーム図

協業の背景

近年、物流業務を専門的に請け負う3PL(サード・パーティー・ロジスティクス:荷主に対して物流改革を提案し、包括して物流業務を受託し遂行すること)事業は拡大し、Eコマース需要も継続して高水準で推移している。

また、製造業や小売業などをはじめ、あらゆる事業分野において物流業務効率化・サプライチェーンの再構築を目指す動きも活発化しており、先進的物流施設の需要は今後も堅調に伸びていくものと考えられている。

今後の展望

これまで三井不動産は、不動産デベロッパーとして、三井不動産ロジスティクスパークを旗艦ブランドとし、国内外で多様な物流施設開発を手掛けるとともに、物流におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)活用やイノベーション推進に取り組んできた。

伊藤忠商事は、総合商社ならではの幅広い商流と物流ネットワークを活用し、アイミッションズパークを旗艦ブランドとして、国内で数多くのマルチテナント型物流施設やBTS型物流施設(特定の顧客専用の物流施設)の開発に取り組んできた。

今回、両社は合併後の三井不動産ロジスティクスパークのスポンサーとして、両社の強みを掛け合わせ、物流不動産をはじめ工場やデータセンターなどのインダストリアル不動産分野において、さらなる協業の実現に取り組んでいきたい構え。