アリババクラウドとオリンピック放送機構(以下、OBS:Olympic Broadcasting Services)は7月25日(フランス現地時間)、パリ2024大会向けのプラットフォームソリューション「OBSクラウド3.0」を発表した。

  • クラウド技術とAIを統合したOBSクラウド3.0を提供する

    クラウド技術とAIを統合したOBSクラウド3.0を提供する

このプラットフォームはAIを活用したクラウド技術を組み合わせたもので、放送権者の業務を支援するという。パリ2024においては重要な役割を担う基幹インフラとして機能し、運用の拡張性とコスト効率、リモートワーク機能の強化による持続可能性の向上、効果的なリアルタイムワークフローコラボレーションなどを提供する。

OBSクラウド3.0の一環で展開するOBS Live Cloudは、今大会で予約されたリモートサービスの3分の2(54放送局)が使用する。11のウルトラハイビジョンを含む379のビデオフィードと100のオーディオフィードがLive Cloud経由で転送される予定。低遅延と高いレジリエンスを実現するクラウド経由のコンテンツ伝送は、スケーラビリティ、柔軟性、およびコスト面で特徴を持つ。

なお、OBS Live Cloudは東京2020大会のUHD放送でデビューし、2022年の北京冬季大会で初めて標準サービスとして提供された。パリ2024ではOBSは計1万1000時間以上のコンテンツを制作予定で、これは東京2020から15%の増加となる。

リモート映像制作のワークフローを効率化しつつ、ライブセッションやアスリートのインタビュー、舞台裏の映像、ソーシャルメディアコンテンツを含むコンテンツの配信を支援するとしている。

  • マルチカメラ・リプレイ・システムも提供するという

    マルチカメラ・リプレイ・システムも提供するという