越境EC支援のジグザグ、Meta社と連携 越境ECコンバージョンデータ共有スキームを開発

ウェブインバウンド・越境EC支援を行うジグザグはこのほど、購入代行サービス「WorldShopping」を通じて、海外向けMeta広告利用者が越境購入を行った際のコンバージョンデータをMeta社と共有するスキームを開発した。これに伴い、グローバル市場でのビジネス展開に関心を持つ企業向けに、本スキームを紹介する無料ウェビナーを7月17日に開催する。

ジグザグの提供する「WorldShopping」は、海外の利用者に代わり、日本の人気オンラインショップで商品を購入し、海外に届ける購入代行サービス。

このほど、「WorldShopping」を通じて、海外向けMeta広告利用者が越境購入を行った際のコンバージョンデータをMeta社と共有するスキームを開発した。

海外在住者が海外配送に対応していない日本のECショップから商品を購入する場合、購入代行サービスを利用するケースが多いが、購入代行サービスを通じて注文が入るため、国内ECサイトを運営するショップは海外在住者がアクセスした際のCV(コンバージョンデータ)を取得できず、マーケティングに活かせないという課題があった。

今回開発したスキームではジグザグが、購入者や購入されたショップ、商品に関する情報を暗号化してMetaへ提供する。これにより「WorldShopping」でのコンバージョンデータが、Metaの保有するユーザーデータに紐づけられ、ショップが広告配信する際のターゲティングに活用できるようになる。

これにより、国内ECサイトを運営するショップは、海外カスタマー向けに、消費者の興味・関心などに基づいたより効果的な広告配信が可能となり、広告費用の削減や売上増加に繋ぐことができる。

国内向け越境EC支援サービス「WorldShopping BIZ」を利用するデイトナ・インターナショナルと共に、本スキームを利用し、台湾・香港市場の売上を拡大する検証を行ったところ、未利用時との比較でCPAが約90%改善されたとしている。

この取り組みについて、デイトナ・インターナショナル デジタルマーケティング部 谷幡賢氏は、「越境売上の伸長は大きな可能性を秘めたビジネスモデルと理解していたが、海外市場に対して明確なマーケティング手法を持ち合わせていなかった。今回のジグザグ様とMeta様のプロダクト開発により、越境への取り組みと理解を加速させるとても重要な機会となった。CVを連携できた効果は強く感じられたので、引き続き検証しながら、より効果的な海外マーケティングを実行する体制を築きたいと考えています」と述べた。

▲デイトナ・インターナショナル デジタルマーケティング部 谷幡賢氏

新スキームの開発にあたり、Metaの野口暁貴氏は、「日本のマーケットが相対的に縮小していく見込みのなかで、弊社サービスを利用している広告主にとっても、越境は『やるかやらないか』ではなく、『いつやるか』というアングルから検討されるべき重要なトピックと認識しています。本スキームの検証では、効果的な越境売上の拡大に向けて多くの新鮮な示唆が得られました。今後の継続的な取組みのなかで、越境での勝ち筋に辿り着けることと、越境ビジネスを取り巻くエコシステムの醸成に貢献できることを期待しています」とコメントした。

▲Meta社 野口暁貴氏

7月17日には、本スキームや、デイトナ・インターナショナルと行った検証について紹介する無料のオンラインセミナー「Metaとの連携で広がる越境マーケティングの新たな可能性」を開催する。