Bleeping Computerは6月30日(米国時間)、「Google Chrome to let Isolated Web App access sensitive USB devices」において、GoogleがWebUSB AP(Application Programming Interface)のセキュリティ制限を回避する新しいWebUSB APIの開発に取り組んでいると伝えた。
WebUSB APIとは
「WebUSB API」はJavaScript APIの一つで、WebページからローカルのUSBデバイスへの安全なアクセスを実現する。WebUSB APIはセキュリティを確保するため、仕様としてUSBデバイスの一部のインタフェースクラスおよび特定のUSBデバイスへのアクセスを禁止している(参考:「WebUSB API」)。
Googleは、2023年9月ごろから「分離されたWebアプリ」において制限を回避できるようにするWebUSB APIの開発を推進しており、2024年6月18日(米国時間)にChromeバージョン128に搭載予定と発表している(参考:「Unrestricted WebUSB (available only to Isolated Web Apps) - Chrome Platform Status」)。
分離されたWebアプリ
新しいWebUSB APIはすべてのWebページで有効になるわけではない。Googleは「usb-unrestricted」権限を持つ分離されたWebアプリ(IWA: Isolated Web Apps)でのみ動作すると説明されている。
分離されたWebアプリ(IWA)はインターネットからHTTP(S)を介して配信されるWebページではなく、開発者によって署名されたパッケージのWebアプリとされる。通常は企業内で利用するアプリケーションとして従業員向けに配布される(参考:「isolated-web-apps/README.md at main · WICG/isolated-web-apps · GitHub」)。
今後の予定
2024年8月ごろにリリース予定のGoogle Chrome 128において、「usb-unrestricted」権限を持つ分離されたWebアプリ(IWA)から新しいWebUSB APIを使用できるようになる見込み。新しいWebUSB APIには業務効率の改善に寄与することが期待されている。