Microsoftは6月11日に6月の月次更新プログラムの一部としてWindows 11向けに「KB5039212」をリリースしたが、この更新プログラムを適用したPCにおいて、サブスクリプションをWindows ProからWindows Enterpriseにアップグレードできないという問題が報告されている。MicrosoftはKB5039212のリリースノートの「既知の問題」セクションを更新して、この問題について説明した。

  • KB5039212のリリースノートの「既知の問題」セクション

    KB5039212のリリースノートの「既知の問題」セクション

暫定的な解決策は提示されていないが、影響は限定的

リリースノートの説明によると、KB5039212を適用したWindows 11においてWindows ProからWindows Enterpriseにサブスクリプションをアップグレードした場合、サブスクリプションが有効であるにも関わらずエラーによってアップグレードが中断してしまう可能性があるという。

アップグレードに失敗した場合のエラーメッセージは「タスク スケジューラ」アプリで確認できる。タスク スケジューラで[タスク スケジューラ ライブラリ]→[Microsoft]→[Windows]→[Subscription]と進んで、「LicenseAcquisition」タスクの詳細情報で「前回の実行結果」に「アクセス拒否エラー (エラーコード 0x80070005)」と表示されていた場合、この問題の影響を受けていることになる。

Microsoftでは現在、この問題の解決に取り組んでおり、今後数週間以内にWindows Updateで修正をリリースする予定だとアナウンスしている。ただし、暫定的な回避策は提示されていない。

したがって、もしこの問題の影響をすぐに回避する必要がある場合には、一時的にKB5039212をアンインストールする必要がある。とはいえ、影響を受けるシチュエーションは限られているため、大半のユーザーはあまり心配する必要はないだろう。