TIOBE Softwareから、2024年6月のTIOBE Programming Community Index (PCI)が公開された。TIOBE PCIは、複数の検索エンジンの検索結果から、対象となるプログラミング言語がどれだけ話題になっているかをインデックス化したもの。特定の月にどのプログラミング言語が最も人気があるかを示す指標となっている。

  • 6月TIOBE Programming Community Index

    6月TIOBE Programming Community Index

6月TIOBEプログラミングコミュニティインデックス

2024年6月におけるインデックスは次のとおり。

順位 プログラミング言語 インデックス値 推移
1 Python 15.39%
2 C++ 10.03%
3 C 9.23%
4 Java 8.40%
5 C# 6.65%
6 JavaScript 3.32%
7 Go 1.93%
8 SQL 1.75%
9 Visual Basic 1.66%
10 Fortran 1.53%
11 Delphi/Object Pascal 1.52%
12 Swift 1.27%
13 Assembly language 1.26%
14 MATLAB 1.26%
15 PHP 1.22%
16 Scratch 1.17%
17 Rust 1.17%
18 Ruby 1.11%
19 Kotlin 1.01%
20 COBOL 0.96%

2024年6月のトピックとしてはC++がC言語を上回って2位に浮上したことが挙げられている。TIOBEのランキングでC++がC言語を上回るのは、39年間で初めてのことだという。C++は、2011年から3年ごとの継続的なアップデートによって新たな進化を遂げてきた。

2011年以降のC++(C++11/C++14/C++17/C++20/C++23)で追加された新機能は、nullptrや統一初期化記法、スマートポインター、型エイリアス、関数のdefault宣言、ラムダ式、定数式などが、構造化束縛、入れ子された名前空間、モジュール、コルーチン、ranges、三方比較演算子、コンセプトなど非常に多岐にわたる。

もともと持っている強みであるパフォーマンスとスケーラビリティに加えて、これらの新しい進化が、C++の人気を徐々に押し上げてきたとTIOBEは分析している。

6月のランキングのその他の主なトピックは次のとおり。

  • Goがはじめて7位に浮上した(先月8位)
  • Rustがはじめて17位に浮上した(先月18位)
  • Visual Basicが先月から2位下がって9位になった
  • Javaは先月同様4位だが、評価は8.4%で2.88%のマイナスだった

TIOBEの指標は毎月1度更新され、世界中の熟練エンジニアの数やサードパーティーベンダーの数に基づき評価されている。評価の算出にはGoogle、Amazon、Wikipedia、Bing、その他20以上の人気Webサイトが使用されるが、プログラミング言語の優劣や、記述されたコード量に関する評価ではないことに注意が必要。